【初心者向けメンテ】バイクのチェーンにオイルを差そう! 基本をイチから解説
必要な道具
■チェーンクリーナー 愛車のチェーンがシールチェーンであるなら、必ずそれに対応した製品を選ぶこと。非対応品だとチェーン内にグリスを封入しているシールリングを傷めてしまいます。チェーンがどちらかわからないなら、シールチェーン対応品を選びましょう。 ■チェーンオイル チェーンオイルにはウェットタイプとドライタイプがありますが製品として多いのはウェットタイプで、これは低粘度で浸透性が高く掃除がしやすいメリットがある一方、飛び散りやすく耐久性は劣ります。ドライタイプは耐久性が高く飛び散りにくいのですがチェーンクリーナーでも落としにくくメンテナンス性では劣ると言えます。好みやバイクの用途次第ですが、初心者ならウェットタイプをおすすめします。 ■ウエス 汚れや余分なチェーンオイルを拭き取るために使う必須アイテム。汚れると洗濯しても汚れが落ちないので使い捨てのペーパーウエスがおすすめです。 ■ブラシ 汚れをこすり洗いすため柔らかい毛(金属製は不可!)を使ったブラシも用意しよう。チェーンの三面が一度に擦れるチェーン専用ブラシが理想的。 ■段ボール・クラフト紙 汚れや薬剤が車体に付着しないようカバーするクラフト紙かダンボールと、その下に置いて汚れを受け止めるバットも用意したいところ。車体と床の汚れを防止できます。 ■メンテナンススタンド・ローラースタンド センタースタンドが無い車両であれば、これらがあるとチェーンを動かす都度に車体をずらす必要がなくなり作業効率は大きくアップします。効率が上がれば清掃・注油をしようという心理的ハードルが下がるのでおすすめです。
清掃の方法
作業は安全のため平らな場所で実施します。センタースタンドやメンテナンススタンドを掛けるかローラースタンドを車体にセットし、後輪が自由に動く状態にしてから作業スタートです。スタンド使用時は車両を転倒させることのないよう、平らな場所でしっかり車両を支えられた状態を確実にすることが必須となります。 チェーンの清掃と注油はブラシやスプレーノズルの届きやすい場所=輪になったチェーンの下側、エンジンとリアホイールの間で行うので、チェーンクリーナーやチェーンオイルがホイールやタイヤにかからないようチェーンとの間にクラフト紙やダンボールを入れ養生します。チェーンオイルはもちろん、チェーンクリーナーで溶かした汚れには油分が含まれており、それがタイヤに付着すると転倒の恐れがあるからです。チェーンに当たらず、ブラシが入れられる隙間を確保して養生しましょう。 これで準備完了なので清掃していきます。汚れが軽微な場合、ウエスにチェーンクリーナーを吹き付け、それで汚れを拭き取っていきます。汚れがひどい場合、チェーンを回転させながら(チェーンとスプロケットの間に手を挟む危険があるので進行方向とは逆に回すこと!)、プレートとプレートの間、プレートとローラーの間を中心にチェーンクリーナーをスプレーします。大変危険なのでエンジンは必ず切った状態で作業すること! スプレーノズルが金属式なら先端を下に曲げるとチェーン上面に効果的に薬剤を吹き付けられます。 チェーンクリーナーを吹き付けたら少し待って汚れを浮かせたら、上下左右、チェーンのすべての面を優しくブラシで擦り洗いし、ウエスで汚れを拭き取ります。 ウエスで汚れ拭き取る際は、指の腹でチェーン上下をなぞるようにし、ローラー部等凹んだ部分の汚れもしっかり拭き取っておきましょう。汚れが落ちきらない場合、チェーンクリーナーを追加で吹いて拭き取るを繰り返します。 ウエスで拭き取るのは汚れだけでありません。残ったクリーナーもその対象で、クリーナーが残っているとこのあと塗るチェーンオイルが飛散しやすくなるためです。またチェーンだけでなくスプロケットもクリーナーやブラシを使って洗っておくと、せっかくきれいにしたチェーンがすぐ汚れてしまうのを防げます。