【初心者向けメンテ】バイクのチェーンにオイルを差そう! 基本をイチから解説
エンジンで生まれた駆動力を後輪に伝えるドライブチェーン。バイクにおける代表的なメンテナンスポイントで、状態が悪化すると様々な不具合が発生します。ドライブチェーンにおけるメンテナンスは清掃、注油、たるみ調整がありますが、ここでは基本となる清掃と注油について解説します。比較的手軽にできるうえにマメにする必要があるメンテナンスだけに、ぜひ覚えて実践してみましょう。 【画像】チェーンメンテナンスの解説をギャラリーで見る(17枚) 文/Webikeプラス 佐久間則夫
清掃・注油をする理由
そもそもなぜチェーンの清掃と注油が必要なのでしょうか。チェーンはローラー、プレート、ピンで構成されており、それが滑らかに動くようにしたりシールチェーンにおけるシールリングの劣化防止し、プレートやローラーのサビを防ぐためにチェーンオイルが塗布されています。しかし走るほどこのオイルにゴミやホコリが付着してしまいます。チェーンの汚れは見た目が悪くなるだけでなく抵抗となり、せっかくエンジンが生み出した駆動力をロスすることになり燃費も悪化します。実際チェーン(ホイール)を回しながらチェーンクリーナーを吹き付けると、汚れが落ちるに従って回転抵抗が減るのを体感できるはずです。清掃すると汚れとともにチェーンオイルも落としてしまうので、清掃とセットで注油が必要となります。またチェーンオイルは遠心力で飛び散ったり雨で流れてしまうため、汚れていなくても注油は欠かせません。抵抗低減のためなら注油だけすればいいと思うかもしれませんが、上記したように汚れがあるだけで抵抗が増えますし、油分を追加すると更に汚れを呼び込むことになります。また注油はチェーンの細かな隙間に対して行なうので、そこに浸透しやすくする意味でも清掃は大切なのです。
清掃・注油の頻度
理想論としては一度乗ったら毎回実施です。少しでも汚れたら清掃・注油し、汚れていない状態を保つことが一番性能を発揮でき寿命も延ばせるからです。ただこれは現実的ではないので、まず走行したシチュエーションで考えます。オフロードを走れば酷く汚れるのは当然で、雨の日に走ればチェーンオイルが流れてしまいます。こういった状況で走ったならすぐ清掃・注油を実行しましょう。そうでないなら、例えば500km、1000kmごとと頻度を決めて実施するか、こまめにチェーンの状態をチェックし、汚れていたり触っても手に油分が付かない(油分が切れている)となれば実行するようにします。イメージより頻繁なメンテナンスが必要になると思ったかもしれませんが、清掃・注油をこまめに行うことでチェーンおよび対となるスプロケットの寿命を延ばすことができます。それらの部品代と交換工賃は馬鹿にならず、チェーンの劣化はバイク本来の性能をスポイルしてしまうので洗浄と注油はサボりたくないのです。