阪神・石井 絶体絶命満塁ピンチで最少失点 矢野、石原2連続K斬り マツダで苦い過去も「いいメンタルで入れた」
「広島1-3阪神」(23日、マツダスタジアム) 絶体絶命の窮地を救った。3点リードの七回だった。阪神は好投を続けていた先発の高橋が先頭から連打を浴び、大山の失策で無死満塁を迎えた。岡田監督は左腕に代えて、石井をマウンドに送った。 【写真】遥人が見せた勝利への執念 小園の打球に懸命にグラブを出す 過酷な場面だったが、右腕は逃げなかった。菊池に真っ向勝負を挑み、左犠飛で1点を失ったが、続く矢野と石原を2者連続空振り三振。いずれも決め球は直球だった。 「(菊池の犠飛は)ちょっとひやっとしたが、運良くレフトフライで。その後はしっかりアウトを1個ずつ積み重ねていくというところだった」 苦い過去を払拭した。マツダのマウンドは7月4日以来だった。前回は同点の場面で登板。暴投や適時打で勝ち越しを許していたが、弱気に襲われることはなかった。「悪いイメージはなく、いいメンタルで入れた」と強気な投球に終始した。 前日に33球を投じていた影響はみじんも感じさせなかった。連投で起用した岡田監督は「連投の方がええかも分からん。連投の方がボール走っとるもんなあ」とニヤリ。中4日だった22日・ヤクルト戦では1回無失点ながら、安打と四球で走者を背負うなど精彩を欠いたが、そんな姿とは見違えていた。 「遥人さん(高橋)もえげつないピッチングをしていたので後押しされた」と先発左腕との相乗効果を強調した。相手に傾きかけた流れを引き戻した9球も十分にえげつなかった。