「広島の選手たちは能力が高い」大橋祐紀がハイレベルな同僚たちに驚き。3バックの3人とは「ベルマーレ時代に対戦した際に…」
「自分は能力が突出している選手ではない」
攻守の重要局面となる「バイタルエリア」で輝く選手たちのサッカー観に迫る連載インタビューシリーズ「バイタルエリアの仕事人」。第39回は、サンフレッチェ広島のFW大橋祐紀だ。 【画像】セルジオ越後、小野伸二、大久保嘉人、中村憲剛ら28名が厳選した「J歴代ベスト11」を一挙公開! 前編では、広島への移籍を決断した理由やJ1開幕戦での新スタジアム第1号ゴールの意味などを語ってもらった。後編となる本稿ではまず、バイタルエリアを攻略するうえで意識していることを訊いた。 ――◆――◆―― 試合中は集中していて、何かを考えながらプレーしているというよりは、感覚的な部分も多いですが、一番大事なのは、周りを見ることです。相手の位置だけではなく、味方のポジショニングも見て、状況判断することを意識しています。 それは普段のトレーニングでも心掛けていて、練習を重ねていると選手それぞれの特長が分かってきます。お互いがプレーしやすい位置を見ながら、たとえば「このタイミングでパスが出てくるな」とか、「こういう時にチャンスが作れているな」というように、味方との連係を合わせていく感じです。チームの勝利を大前提に、練習でやっていることを出せればと考えています。 自分は能力が突出している選手ではありません。それでもハードワークできるところ、飛び抜けていない分、いろんなことを考えて、模索しながらやり続けられるところは強みだと思っています。 理想のストライカー像を言葉にするのは難しいですが、ルイス・スアレス選手やロベルト・レバンドフスキ選手、クリスティアーノ・ロナウド選手など凄いなと思う選手たちはいます。彼らの一つひとつのプレーの質の高さには驚かされています。 それで言えば、広島の選手たちもみんな個々の能力が高いなと感じますね。一緒にやっていて(荒木)隼人、(佐々木)翔君、シオ君(塩谷司)とかは対人が強く、カバー範囲も広くて、頭抜けているものがあると思います。攻撃面でも後ろの選手たちは、みんなが縦パスを差し込めるので本当に凄い。 ベルマーレ時代に対戦した際に彼ら3人は、特にやりづらさがありました。駆け引きが上手で、とても嫌だった印象があります。対人能力に長けているので、同数でも守れるのは強みですよね。 他にも(川村)拓夢やマコ(満田誠)、(松本)泰志なんかは、攻撃はもちろんですが守備でも相手を潰せて、(加藤)陸次樹はテクニックがあって器用な選手です。
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