ダルビッシュ 7回1失点で日本人最多タイPS5勝目!大谷翔平を完璧に封じ込める熟練の投球 異例の中断もリズム乱れず
「ナ・リーグ・地区シリーズ、ドジャース2-10パドレス」(6日、ロサンゼルス) パドレスのダルビッシュ有投手は、7回1失点の好投。田中将大に並んで日本人最多タイとなるポストシーズン5勝目を手にした。 【写真】大谷を完璧に封じ込めたダル 鋭く落ちるフォークに体勢を崩された大谷は空振り三振 立ち上がり、大谷に対してすべて違う球種を投じて空振り三振に仕留めたダルビッシュ。続くベッツには左翼へ大飛球を打たれたが、プロファーがホームランキャッチ。球場もアーチの演出がなされ、スタンドも大歓声に沸き返った中、マウンドで悔しげな表情を浮かべていたが、アウトがコールされると安堵の表情を浮かべた。 二回は無死満塁のピンチを招くも、犠飛による1失点で切り抜けた右腕。三回は大谷をアウトローのスプリットで一ゴロに仕留めるなど三者凡退に仕留めた。四回もフリーマン、T・ヘルナンデスの中軸をあっさりと打ち取るなど三者凡退に抑えた。 そして五回、1死から安打を浴び、2死後、エドマンに二盗を決められたが動揺する様子はなし。2死二塁からロハスを打ち取り、走者を置いた場面で大谷に打席を迎えさせなかった。 六回は大谷に対して緩急をうまく使った。カーブを織り交ぜながら勝負を進めると、フルカウントからの1球に選んだのもカーブ。打ち損じを狙って見事に成功し、投ゴロに仕留めた。ベッツ、K・ヘルナンデスと打ち取り、六回もスコアボードにゼロを刻んだ。 しかし七回、プロファーに対して左翼席のドジャースファンからボールが投げ込まれるハプニングが。試合は一時中断し、シルト監督がベンチを出て遊撃付近で選手たちを集めて異例の円陣を組んだ。ダルビッシュもその輪に加わり、球場が不穏な空気となる中、集中力を切らさなかった。 先頭のT・ヘルナンデスを四球で歩かせ、1死後に二盗を決められたが落ち着いていた。最後はラックスを中飛に仕留めると、感情を表に出した。 フォーシームは150キロ台中盤を計測するなど力強さを感じさせ、配球のキーとなったスライダーはしっかりとコントロールされていた。カーブを効果的に織り交ぜて緩急をつけるなど、強力なドジャース打線に的を絞らせなかった。 前日会見で「ドジャースはトップレベルの強いチームなので」と語っていたダルビッシュ。公式戦最後の3連戦では登板しなかったこともあり「前回対戦したのは5月か6月。球筋も見てないでしょうし、有利かなと思います」と自信をのぞかせていたが、しっかりと先発の役割を果たした。 試合終了後はナインと抱き合い、白い歯をこぼしたダルビッシュ。シルト監督とも歓喜のタッチをかわしていた。試合後のグラウンドインタビューでは「初戦を落としたので、2戦目勝ててすごくうれしいです」と語った右腕。「いろんな球を使いながら早く打たせる。良い方向にいって良かったです」と明かし、大谷の対戦は「頭のすごくいい選手なので自分もすごく考えながら。大谷君の反応をみながら投げていきました」と明かしていた。