「起きたらすぐ」する3つの腸活がカギ!夏の倦怠感や食欲不振は自律神経を整えて乗り切ろう
暑さが厳しい日本の夏は、温度だけでなく湿度も高く自律神経が乱れがちです。自律神経が乱れると、倦怠感や食欲不振、頭痛、めまいなど心身の不調となって表れます。自律神経は腸と関係して働くため、「腸活」することで自律神経を整え、夏を元気に乗り切りましょう! 日本初の便秘外来を開設した腸のスペシャリスト・小林弘幸先生に「腸内環境の整え方」をお聞きしました。 【画像を見る】腸活できる!「みそヨーグルト」を使って作る定番おかずレシピ3選 教えてくれたのは▷順天堂大学医学部教授 小林弘幸先生 1960年生まれ。自律神経研究の第一人者。日本初の便秘外来を開設した腸のスペシャリスト。学生時代はラグビーに熱中、スポーツにも造詣が深く指導も。著書多数。 ■「腸活」は朝がカギ!自律神経を整えて元気に 「心身の機能をコントロールする自律神経は、気圧の変動や高い湿度などによって乱れやすく、乱れると倦怠感や食欲不振、頭痛、めまいなどの不調を引き起こします」と、小林先生。 自律神経は腸と関係して働くため、整えるには腸内環境を整えることが大切。 小林先生が特におすすめするのが、朝の「腸活」です。「朝は自律神経が、リラックス時に活発になる副交感神経から、活動時に活発になる交感神経に切り替わるときです。朝食などの習慣を変えるだけで腸が本来の働きを取り戻し、その切り替えがスムーズに。自律神経が安定します」。ゆとりを持って朝の時間を過ごし、腸の働きを促して1日を好調にスタートさせましょう。 ■「起きたらすぐ」3つの腸活がカギ ■1.カーテンを開けて朝日を1分浴びる 「自律神経は、朝日を浴びた瞬間から活性化します」と、小林先生。体には、1日の時間の流れに合わせて新陳代謝などを行う「体内時計」の機能が備えられています。これがきちんと働かないと、自律神経の働きが乱れ、腸の動きも停滞します。体内時計は朝日を浴びると正しくリセットされるため、朝は絶好のチャンスです。 ■2.50℃前後の白湯で腸を動かす 起きたら、コップ1杯の白湯を飲みましょう。「腸は、睡眠中は消化・吸収の働きを終え、朝方は動いていません。白湯を飲むことで腸が刺激され、動き始めます。ぜん動運動のスイッチも入り、排便もスムーズに」(小林先生)。水でも良いですが、体を冷やさない白湯がおすすめ。勢いよく飲むと、腸をより刺激しやすくなります。 ■3.目覚めの呼吸は3×6のリズムで 自律神経を整え、腸の健康を保つには、呼吸も大切。朝起きたら「3×6の呼吸法」を行いましょう。ポイントは、息を吐く時間を、吸う時間より長い2倍にすること。深呼吸により交感神経と副交感神経のバランスが整い、便秘が解消することも分かっています。食事前の2~3分など、時間を決めて行うとより効果的。 ■朝におすすめ目覚めスッキリ呼吸 3×6の呼吸法 いすやベッドに浅く座り、背すじを伸ばし、軽く胸を張ります。「ゆっくり深い呼吸」を意識して行いましょう。 【1】ゆっくりと息を吐く。呼吸は吸ってから吐くのではなく、吐いてから吸うが基本。 【2】3秒かけて、鼻からゆっくりと息を吸う。 【3】ゆっくり6秒かけて口から息を吐く。【2】と【3】を繰り返す。回数は何度でもOK 。 ポイント 正しい呼吸ができなくなるので、猫背にならないように注意をしましょう。「おなかに空気を入れるように」と、イメージしながら呼吸をすると、実際に取り込む酸素の量も増えます。 寝たままでもできる ●両手足を伸ばす。 ●上下に引っ張られるように、5秒間伸ばす。 ●ゆっくり呼吸を繰り返す。 * * * 自律神経を整えるには、腸内環境からですね! 少しだけ早く起きて、腸活を意識した朝時間を過ごしてみましょう。 構成/寳田真由美(オフィス・エム) 取材・文/岡田知子(BLOOM)