初の直営店、まちなかに 金沢発クラフトビール醸造所「ブルークラシック」 柿木畠商店街「盛り上げたい」
金沢市無量寺2丁目のクラフトビール醸造所「ブルークラシック」が5日までに、柿木畠商店街で初の直営店「タップルーム」をオープンした。醸造所は個性豊かな新作を次々に発表しており、地元客から外国人観光客まで幅広く利用してもらい、市中心部のにぎわいづくりにつなげる。酒尾壮典代表(39)は「金沢を盛り上げていきたい」と意気込んでいる。 【写真】たる生のビールが味わうことができる直営店 ブルークラシックは酒尾さんが脱サラして2021年12月に開業。新鮮な乾燥酵母を使ったクリアな味わいが特徴で、看板商品の「ドリスノジャガーヲ」はクラフトビール界の五輪と言われる米国のワールドビアカップ2023で、部門別の金賞(最高賞)を受けた。 直営店は9月、片町1丁目のビル1階にオープンした。醸造所の一角で直売を行うことはあったが、金沢でより多くの人たちにビールを飲んでもらいたいと出店した。店内では「ドリスノジャガーヲ」など常時6種類をたる生で味わえるほか、缶ビールを取り扱う。 ブルークラシックは毎月3種類ほど新作を発表している。金沢とアメリカンポップをイメージしたという缶のラベルは、美大出身の妻彩香さんがデザインを担当。売り切れるごとに新作に切り替え、常に異なる味わいを楽しむことができるようにしているという。 ビールづくりを通じて地域を盛り上げようと、直営店の出店を決め、酒尾さん夫婦が協力してしっくいの壁を仕上げた。米国出身の岡山カーラさんが店長を務めている。 元日の能登半島地震後、全国から励ましの声が届いたという酒尾さんは「地震を経験して直営店をやりたいという気持ちが強くなった。頑張っている姿を見てもらいたい」と話した。