ガソリン減税、結論1年先送り “マルバツ審議”は廊下で聞き耳 国民民主は?
明確に「ノー」です。自民党は、国民民主党が今年中の決着を求めるガソリン減税について、1年先送りする考えを示しました。 【画像】まるで“花道” 通路にずらりと並ぶ各種団体 マルバツのはずが、サンカク、二重サンカク、そして”マル政”
■税制改正に関する議論“マルバツ審議”
エレベーターから会議室までの通路は、まるで花道。国会議員が通るたびに、様々な団体が自分たちの要望を訴えます。そして始まったのが…。 自民党税調 後藤茂之小委員長 「本日は、いよいよマルバツの審議を行うことになりました。現場の声や全国それぞれで皆様が聞いてこられたこと、そうしたことを踏まえて意見をいただきたいと思います」 マルバツ審議とは、税に関する様々な項目を「マル」か「バツ」か、つまり「やるか」「やらないか」を決める会議のこと。税制改正に関する議論の大きな山場です。 ここで出席者以外は部屋から出るよう命じられました。重要な議論は、非公開で行われます。 しかし、誰も部屋の前を離れようとしません。というのも…。
■“マルバツ審議”廊下で聞き耳
議論の声 「税の優遇のところに、補助金を入れた形での優遇をよろしくお願いしたいと思います」 部屋から漏れ聞こえてくる議論の声。決して聞き漏らすまいと、全員が耳をそばだてます。 議論の声 「小委員長から」 後藤小委員長 「三角が…」 聞こえてきたのは、三角という言葉。マルにもバツにも振り分けられない、白黒をつけられない項目として検討が続けられることを意味します。 さらに、簡単には決着をつけられない問題は政治判断が必要な「マル政」案件として処理されます。 今年の場合、年収103万円の壁の見直しがマル政案件。自民党税調の枠組みではなく、公明党と国民民主党を交えた3党協議の場が議論の舞台となります。
■ガソリン減税結論1年先送り…国民民主は?
一方、もう1つの焦点であるガソリン減税については次のように述べました。 後藤小委員長 「(Q.ガソリン減税が先に持ち越されることは?)いろいろな特例が切れるのが来年なので、来年に向けて全体としての自動車課税、車体課税も燃料課税も含めて、それを一体として考えていく。来年に結論を得ることについては、みんな二重三角を前提にしています」 二重三角とは「長期的に検討する」ことを意味する言葉。つまり、国民民主党が求める「今年中」の決着ではなく、議論を来年以降に先送りし、ガソリン減税の実施は再来年度以降になるという意味です。 国民民主党 古川元久税調会長 「来年度からスタートというのが、我々の基本的な考え方。来年から一日でも早く、国民の皆様の懐を温かくしたい、手取りを増やしたい」 国民民主党とどう折り合いをつけるかが今後の焦点になります。 (「グッド!モーニング」2024年12月3日放送分より)
テレビ朝日