超人気店のカリスマが描く「ラーメン界の未来」とは? 『ソラノイロ』宮崎千尋
超人気店のカリスマが描く「ラーメン界の未来」とは? 『ソラノイロ』宮崎千尋
ラーメン激戦区として知られる東京だが、フタを開けてみれば先人たちの真似事やコピ-ばかり。オリジナリティに欠ける店が現れては消えるラーメン業界に一石を投じたい、そんな想いで『ソラノイロ』を開店し、いまやラーメン業界から注目を集めているのが、宮崎千尋氏だ。
ラーメン店に新しい層を呼び込むために……
「ラーメン界の裾野を広げるためには、まだラーメンを食べていない人にどれだけラーメンを食べてもらえるかが重要だと考えました。そこで気づいたのは、女性ひとりで食べにいけるラーメン店が皆無に近いことだったんです。女性だってラーメンは好きなはずです。落ち着きのある空間、つまりカフェのようなラーメン店ならば女性ひとりでも入りやすんじゃないかと。そう考えて、話題のカフェを数え切れないくらいリサーチしましたね」。 宮崎氏がこだわったのは店内空間。そして、その空間に似合ったオリジナリティのあるラーメンだった。 こうした発想のもと、2011年にオープンしたのがソラノイロである。
ラーメン界のカリスマが挑戦した7つのコト
開店当初から多くのメディアで取り上げられ、また口コミが人気に火をつけ、ソラノイロは瞬く間に”話題の一軒”に登りつめた。ラーメン激戦区にあって、何が人々を魅了したのだろうか。 実際にソラノイロへ足を運ぶと、ラーメン界の常識を覆した宮崎氏の”試み”が随所に見て取れた。「ラーメンは常に変化していかなければ発展がない」、そう語る宮崎氏が業界を震撼させた7つの挑戦を紹介しよう。
1. ビーガンラーメンのリリース
ソラノイロでは動物性の食物を一切使用しない原材料、野菜オンリーのラーメン「ビーガンベジソバ」を提供している。一見、野菜たっぷりのヘルシーラーメンのように見えるが、スープはニンジン、麺は玄米麺、具材は野菜のみを使用した究極の「ベジソバ」だ。インバウンド需要、ビーガン人気を視野に入れた取り組みとして話題を呼んでいる。
2. SNSへの柔軟な対応
店主である宮崎氏のアンテナはネット上にも張り巡らされている。PRや情報共有としてだけでなく、SNSを最大限に活用することで店を訪れた客の”生の声”をキャッチしている。良い評価よりも、むしろネガティブなコメントにこそ、重きを置いて対応をしているという。「お客さまの素直な声から、店の改善点が見えてくる。こんなにダイレクトなコミュニケーション方法はほかにありませんね」。