結婚しない若者女性の”リアル” 「自由がなくなる」「推し活で十分満足」「縛られてしまう」 本音で座談会
県と市町が出会いをサポート
一方で、根本的な問題として「出会いの場がない」という点があるのも事実だ。 静岡県が独身の人を対象に2019年に行った調査結果によれば「独身にとどまっている理由」として男性のおよそ4割(43.1%)、女性の5割(50.3%)が「適当な相手にめぐり会わない」と回答。こうした状況に県も対策に乗り出している。 静岡市葵区にある「ふじのくに出会いサポートセンター しずおかマリッジ」。少子化に危機感を持った県と35市町が2022年に立ち上げた公的な結婚支援拠点だ。 年間の会費は1万円と民間業者に比べて安く、専用サイトで登録者の中から気になる相手を探せるほか、定期的に婚活イベントを開いている。 さらに、好感度の高いファッションのアドバイスもしている。 ふじのくに出会いサポートセンター・伊藤文乃さんは「(待ち合わせには)かっちりとした洋服を着てもらいたいので、Tシャツ1枚ではなくて、ジャケットを羽織ることをおすすめしている。(会員の男性が)これまでなかなかマッチングできなかったが、その洋服を着たら初めてマッチングすることができた」とアドバイスの効果を教えてくれた。 行政が運営しているという安心感もあり利用者は増えていて、オープンから2年あまりで交際成立は301件、成婚は58件と順調に実績を積み上げている。 静岡県子ども未来課・松本文 課長: 出会いから妊娠、出産、子育てまでずっと続いていくので、そこを切れ目ない支援で色々な部分で県としても応援になる事業を続けていければ
「生き物がいっぱいで…」
ベランダでカメにエサを与える女性と見守る男性。 つとむさん(仮名・35)とあいさん(仮名・36)もサポートセンターを通して出会い、1年の交際期間を経て、2024年1月に結婚した。 爬虫類などの生き物が好きなあいさんは「趣味に口出ししない人」を条件に相手を探したところ つとむさんと出会った。結婚指輪には蛇がデザインされている。 あいさん: 私の場合、生き物がいっぱいいるから、「それはちょっと」と断られることが多かったので つとむさん: 爬虫類が好きっていうくらいだったら、全然 彼女だったらいいかな。これからも知らないところに連れていってもらえたりとかするのだろう、知らない世界を教えてくれるんだろうなというところがあったので(結婚した) 愛知県出身のつとむさんと沖縄県出身のあいさん。ともに県内で仕事をしていて、静岡市内にマイホームも購入。生活も落ち着きつつあり、子供が欲しいと考えている。 つとむさん: (お互い)兄弟が多い家庭で育っているので、子供は欲しいかなというのはある あいさん: 私たちは県外から来ているので、両親のサポートが難しいところがあるので、預かってくれるサービスを充実させてくれるとか。(子育てで周りに迷惑をかけても)みんなで「いいよ、いいよ」という感じになってくれれば、子どもを産みやすかったり育てやすかったりすると思う センターの開設から2年。結婚したカップルの中には子供を出産する人も出てきた。 「特効薬はない」と県も認める少子化対策。若者の意識が変化するなか、出会いから子育てまで地道に対策を続けることが必要だ。 (テレビ静岡)
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