【週末運動戦士に朗報!】「週末だけの運動」が、毎日の運動に匹敵する可能性が研究で明らかに!
毎日のように20~30分間運動する人と、長い運動を5~6日おきに行う人では、後者の方がより多くの恩恵を受けるのだろうか? 科学者たちは、トレーニングの頻度よりも、総運動量が重要であると述べている。 〈写真〉【週末運動戦士に朗報!】「週末だけの運動」が、毎日の運動に匹敵する可能性が研究で明らかに! マサチューセッツ総合病院の研究者が主導した研究において、1週間分の運動を1日もしくは2日で行う「週末運動戦士」は、運動不足の人と比較すると200以上の疾患の発症においてリスクが低減することが明らかになった。NHS(英国国民健康サービス)は、健康維持には1週間に150分の中程度の運動、または75分の激しい運動を推奨しており、1週間に1~2回でも実施すれば心臓病や脳卒中のリスクを軽減できるとしている。中程度の運動と激しい運動の境界線は、大まかな目安として、運動中に文章を最後まで話すのが難しくなるかどうかだ。 この研究では89,573人の健康記録を分析した。参加者は1週間の運動パターンを測定するための装置を手首に装着し、記録された身体活動パターンは、中程度から激しい運動を週150分以上行うというガイドラインに基づく基準値を用いて、週末のみ運動する人、週末だけでなく日常的に運動する人、運動不足の人の3つのカテゴリーに分類された。その後、精神衛生、消化器、神経、その他のカテゴリーを含む16種類の疾患における678の症状と、身体活動パターンとの関連性を調査した。 ■高血圧、糖尿病リスク他、200以上の疾患リスクに有益 分析の結果、運動モニターを装着した後の数年間において、週末のみ運動する人は、運動不足と判断された人々と比較して、264の疾患においてリスクが低かった。週末だけでなく日常的に運動する人にも同様の効果がみられた。最も強い影響が見られたのは、代謝疾患であった。運動不足の人と比較すると、週末のみ運動する人や日常的に運動する人の高血圧リスクは20%以上低く、糖尿病リスクは40%以上低かった。さらに、調査対象となったすべての疾患カテゴリーにわたって関連性が認められた。この結果は、身体活動が将来の疾患リスク、特に代謝疾患のリスクを低減する上で広く有益であることを示唆している。 「身体活動は多くの疾患のリスクに影響を与えることが知られています。この研究では、週末の運動が代謝疾患のリスクだけでなく、慢性腎臓病のような症状から気分障害まで、あらゆる範囲にわたる将来的な疾患のリスクにも有益である可能性があることが示されました。」と、この研究を主導したマサチューセッツ総合病院の心臓専門医シャン・クルシッド博士は言う。 ■運動パターンよりも総運動量が鍵 「これは人々を力づけるものだと思います。健康上のベネフィットという観点では、重要なのは運動のパターンではなく、総運動量であることが示されたのです。鍵となるのは、その運動量を自分に合った方法で達成することです。一部の人々にとっては、集中的な運動パターンがより便利になるかもしれないし、公衆衛生プログラムへの参加率が向上する可能性もあります。また、患者には個々に最も適したパターンを用いて、ガイドラインに沿った運動を行うよう働きかけるべきでしょう。」とクルシッド博士は述べている。 出典: ‘Weekend warrior’ workouts may be as effective as daily exercise, study shows|The Guardian ‘Weekend Warrior’ Physical Activity May Help Protect Against More Than 200 Diseases|Massachusetts General Hospital 文/HIDEMI
HIDEMI