「退職させてください!」かわいがっていた若手社員“突然の退職劇” すぐ辞める社員に多い3つのパターンとは
マネジャーとしては、「モチベーションの高低で仕事の成果に影響を及ぼすのは、プロとして良いことではない」と指摘するのが健全である。 2. 配属ガチャに一喜一憂する 「希望の部署に配属されなかったから」という理由だけで、簡単に離職する若手社員が増えている。いわゆる「配属ガチャ外れ」だ。 これは、初舞台でセリフのない通行人の役を与えられた新人役者が、「俺は通行人をやるために劇団に入ったんじゃない」と、舞台からの降板を申し出るのと同じことだ。
新人役者が最初からセリフのある役をもらえないのと同様に、若手社員は、必ずしも希望する部署に配属されるわけではない。にもかかわらず、「配属ガチャに外れた」と離職する人は、「個人人格」に重きを置き、「組織人格」と統合しきれていない人だと言える。 Z世代は、「個性を大切に」と言われて育ってきた世代である。もちろん個性は大切だが、勘違いしてはいけないのは、ビジネスにおける個性は「舞台上での個性」であるということだ。役者が舞台上で精一杯、自分の役を演じきったときに、にじみ出るその人らしさが個性なのである。
マネジャーとしては、「キャリアを形成していくうえで、自分のやりたいことだけを主張するのは良いことではない」と若手社員に理解してもらうよう伝え続ける必要がある。 3. 上司からのフィードバックで必要以上に凹む 仕事でミスをして上司からフィードバックを受けたことで、必要以上に凹んでしまう若手社員がいる。これは、「組織人格」で受けたプレッシャーやストレスによって、「個人人格」にまで影響が及んでいる状態だ。
舞台でいえば、観客から酷評を受けた役者が、舞台を下りてからのプライベートな時間もずっと落ち込んでいる状態である。 会社という舞台上では、クライアントからの評価、上司からの圧力、ときには仲間とのあつれきなど、一定のプレッシャーやストレスがかかるのは当然のことである。そのたびに、「個人人格」までダメージを受けていたら身が持たない。 若手社員は、「組織人格」で受けたダメージが、できるだけ「個人人格」に及ばないように切り替えるスキルを身に付けなければいけない。