市役所秘書のオオサンショウウオ「弥助」 クビの危機を免れる 市が外来種・交雑種の飼養許可を取得 三重・名張市
今年7月に国が「特定外来生物」に指定したオオサンショウウオの“外来種”と“交雑種”について、三重県名張市は飼養等の許可を取得したと発表しました。 名張市では「特別天然記念物」に指定されているオオサンショウウオの“在来種”を守るため、10年ほど前から保護活動を実施。在来種は自然に残し、交雑種は捕獲してプールに隔離してきました。現在、名張市郷土資料館のプールには約150匹の交雑種が飼養されています。
捕獲した交雑種も、イベントで展示するなどして生物多様性の啓発に一役買っていましたが、7月1日に環境省が外来種と交雑種を「特定外来生物」に指定。「特定外来生物」とは、外来種の中でも生態系や人命などに被害を及ぼす生き物のことで、指定されると、飼養したり生きたまま移動させたりすることが禁止されます。 市は、交雑種の飼養を続けられるよう、7月25日に中部地方環境事務所へ申請書を提出、9月13日付で許可を受けました。 名張市役所で秘書として来客を出迎えていたオオサンショウウオの交雑種「弥助」も、市が飼養許可を得たことでクビの危機を免れ、今後も秘書として活躍するということです。