侍J・井端監督「優勝しかない」 才木は「先発」の柱、森下は「何番でも打てる」 13日初戦豪州戦「何が何でも勝ちたい」
野球日本代表「侍ジャパン」の井端弘和監督(49)が7日、国際大会「ラグザス presents 第3回 プレミア12」を前にインタビューに応じた。今回初めて日の丸のユニホームに袖を通した阪神・才木浩人投手(26)にエース級の期待を寄せ、阪神・森下翔太外野手(24)には1番や4番を含めたクリーンアップ起用を明言。“若侍”を率いて大会連覇を狙うことを誓った。 【写真】インタビュー中も気合みなぎる表情を見せる井端監督 ◇ ◇ -才木の魅力は。 「ストレートですよ。あの角度を出せて、あの腕の高さはなかなかいない。あの角度は(元阪神の)メッセンジャーと重なる」 -成長した点は。 「勝ち星もそうですけど制球力。ストレートが走らない時でもスライダーとかで抑えた」 -23年3月6日のWBC強化試合で、大谷に片膝をつきながら片手で本塁打を打たれた。 「悔しさは彼の中にずっと持ち続けているんじゃないかなと勝手な臆測をしていた。去年あの後と今年、追いかけてみて抜群に上がっている。今回早々と候補というよりは本人の意志があるならば押していこうと。26年WBCで(才木が大谷と)一緒のユニホームを着るのはいいと思う。(才木に)そのクラスに来てほしい」 -春季キャンプ視察は阪神からスタートした。 「岡田監督に『才木の体はすごいですね。あんなにデカかったですか』と。昨年のオフもしっかりトレーニングしてきた。期待しかなかったですよね」 -才木の起用法は。 「誰がどう見ても先発だと思います。他の選手には申し訳ないですけど(1次リーグ)5試合と(スーパーラウンドから決勝までの)4試合で(計)2回(先発で)投げるということはその立ち位置です」 -才木は戸郷、高橋宏を含めた先発3本柱の1人。 「そうですね」 -昨年11月の「アジアプロ野球チャンピオンシップ」に続いて森下が侍入り。 「去年初めて一緒にやったんですけどなかなか点が取れない中、一振りで急にベンチ、球場の雰囲気を変えてくれた」 -魅力は。 「初球から振れること。見ていって合わせるのではなくて振って合わせるタイプ。国際大会で非常に大事。フルスイングできるのは魅力」 -理想の打順は。 「1番、3番、4番もある。その後の(5番以降の)ランナーたまったところ。何番でも打てると思います。いいところで打たせます」 -守備位置は。 「当然、ライトです。肩が良くなった」 -打線の中軸は。 「まだ決まってないです。(日本シリーズ出場組が8日に合流予定で)全員そろってないですし。全員そろって練習も見て本番までに決めたい」 -牧への期待は。 「チームを引っ張れる。いるといないでは大きな違いかなと思います」 -チームの戦い方は。 「ピッチャー中心にはなると思う。(打線は)その中で(点は)取れる時に取れればいい。どんどん、つないでいけたらいいと思います」 -投手の構想は。 「先発は5枚(戸郷、才木、高橋宏、早川、井上)。第2(先発)的な投手もいます」 -1次リーグのヤマ場と考える試合は。 「ヤマ場は全部です。特に僕の中では国際試合は初戦はすごく苦労している。初戦(13日・オーストラリア戦)をうまく切り抜けられたらあとは選手も動きが出てくる。初戦は何が何でも勝ちたい」 -連覇への重圧は。 「勝たないといけないだろうというのは分かります。目先の試合を勝つというところだけは集中してやりたい」 -大会への意気込み。 「本当に優勝しかないと思っています。一人でも多く来シーズンに向けて大きな飛躍になる大会にしてほしい。それが来年以降、強い日本に欠かせない選手になるんじゃないかなと思う」 ◆井端 弘和(いばた・ひろかず)1975年5月12日生まれ、49歳。神奈川県出身。現役時代は右投げ右打ちの内野手。堀越から亜大を経て97年度ドラフト5位で中日入団。2014年に巨人移籍。15年に現役引退し巨人の1軍内野守備走塁コーチに就任。23年10月に野球日本代表「侍ジャパン」監督就任。現役通算1896試合で打率.281、56本塁打、510打点、149盗塁。ベストナイン5度、ゴールデングラブ賞7度。13年WBC日本代表。