スティーブ・ジョブズが42年前に語った「並外れた知能とは」
スティーブ・ジョブズがAppleを起業した際、「運」は重要な要素でした。 Appleの登場は、場所も正しかったし、タイミングも時宜を得ていました。さらに適切な人物がおり、アイデア・市場・オーディエンスも最適でした。 大きな成功をおさめた人物に尋ねれば、誰もが「運が成功の一因だった」と言うでしょう。 しかし残念ながら、運を味方にするような状況をつくることはできても、運そのものをコントロールすることはできません。 しかし、驚くべきことに、自分の賢さはある程度コントロールすることは可能です。学習速度を向上させることもできれば、判断力を向上させることも可能で、意思決定のスキルを向上させることだってできます。 加えて、賢い人を見分け方も学ぶこともできます。賢い人を見分けられなければ、優れた人材が揃った環境をつくることが難しくなるため、これは大いに役に立ちます。 運はコントロールできませんが、知能をコントロールすることで、成功に近づくことはできるのです。 では、ジョブズが考える高い知能の指標とは何だったのでしょうか?
知能とは俯瞰する能力
ジョブズは次のように語っています。 その大部分は記憶です。 しかしその大半は、俯瞰して全体を見渡せる能力です。 まるで都市にいて、建物の80階から街を見下ろすように、全体を見渡せることができる能力。ほかの人たちがA地点からB地点までどう行けばいいのか、くだらない小さな地図を読みながら考えている間に、あなたは自分の目でそれを見ることができる。 つまり全体を見渡すことができる能力です。 そして、全体が見えているからこそ、明白に見えるつながりをつくることができるのです。 それが知能というものです。情報をどれだけ保持できたとしても、どれだけ結晶性知能を持っていたとしても、あるいは優れた記憶力があったとしても、必ずしも良い判断をするのに役立つとは限りません。 時には簡単な決定を下すのに苦労する賢い人がいることは、周知の事実です。 ジョブズが説明するのは、流動的知能です。 これは、新しい情報を学習して記憶する能力、そしてその知識を使って問題を解決する能力。そして、その知識を使って新しい技術を習得する能力です。さらに既存の記憶を呼び起こし、それを新しい知識でアップデートする能力でもあります。 頭脳明晰であるという賢さだけでなく(それが悪いわけではありませんが)、本当の意味での賢さを身につけることに意味があります。 ジョブズにとって、これが高い知能への道の第一歩です。彼は、「極めて賢い人たちはつながりをつながり出すことに非常に長けている」と感じていました。 しかし、さまざまな経験を集めて、それらの経験を結びつけることができない限り、つながりをつくることはできません。