周囲に慕われる「ウッチャン」の魅力とは 駆け出しのイモトに「俺に電話しろ」、有吉へと引き継がれた金言
「俺に電話しろ」熱い理由
『内村プロデュース』の復活を見てもわかる通り、やはり内村はスタッフや後輩芸人から圧倒的に慕われている。 『内村光良リーダー論』には、「現場のスタッフを名前で呼ぶ」「他人の人生に敬意を払う」「馴れ合いにならないちょうど良い距離感を保つ」といった内村の人となりが出てくるが、もっとも目を引いたのは駆け出し時代のイモトアヤコを気遣うエピソードだ。 『イッテQ!』の総合演出を務める日本テレビ・古立善之氏は、イモトが初めてバンジージャンプのような海外ロケに挑むにあたり、内村から唯一叱られたことがあるという。 「結果的にイモトの出世作になったロケでもあったんですが、内村さんから『イモトはまだテレビに出たてで、周りのディレクターやスタッフから“飛べ”と言われたら、絶対ノーと言えない。そういう絶対ノーって言えない人間を飛ばせるのはダメだよね』と、かなり強く言われました」 これに加え、内村はイモト本人に「今後、本当に嫌なときは断ってもいい。自分で断れなかったら、俺から話すから俺に電話しろ」と伝えたそうだ。新人のイモトからすれば、これ以上なく心強かったに違いない。 一方で、どん底を経て2度目のブレークを果たした有吉弘行は、内村からもらった金言を後輩に語り継いでいるようだ。アルコ&ピース・平子祐希はYouTubeチャンネル『佐久間宣行のNOBROCKTV』(2024年8月7日配信の動画)の中で、自身が低迷期から抜け出せた遠因をこう振り返っている。 「僕は有吉さんに『1個1個のことを丁寧にやるんだよ』って。『必ず見てるから、誰かがどっかで絶対見てるから』『1個1個丁寧にやって悪くなること絶対にないから』って言われて、その一言が大きかったんですよ。そしたら、後々知ったのは、それは昔内村さんが有吉さんに言った言葉だったっていう」 有吉だけでなく、バナナマン、くりぃむしちゅー・有田哲平、おぎやはぎら、かつて『内村プロデュース』に出演していた多くの後輩たちが現在のバラエティーを支えている。そして、きっと彼らの後輩にも“内村の背中”は受け継がれていくことだろう。