【パリ五輪バスケ】日本の対戦国を徹底分析!世界王者ドイツは抜群のケミストリー、一方フランスは戦力こそ申し分ないが…<DUNKSHOOT>
フランスに場所を移して行なわれた2日後の第2戦は、ドイツが意趣返しする結果となった。 とはいえ、序盤はフランスが圧倒し、ドイツは約5分間もノーゴールに抑え込まれる時間帯があるなど、一時は13点差まで引き離されたのだが、第2クォーターになってフランツが覚醒。彼の連続得点であっという間に同点に追いついた。 振り出し状態からスタートした後半戦はドイツのペースに転じ、シュルーダーもギアを上げて軽業師のようなシュートを連発。最終的にドイツが70-65で逆転勝利を飾った。 この2戦目は、ウェンバンヤマがウイルス感染による体調不良で欠場していた。彼が出場していたら結果は違っていたかもしれないが、フランスのヴァンサン・コレHC(ヘッドコーチ)は「テストマッチでの敗戦は心配いらない。むしろ勝ち続けることで弱点が見えなくなることがある。強化すべき点をあぶり出す意味でも敗戦は貴重だ」とこの結果を前向きに捉えている。 両軍ともに、本戦とほぼ同じロスターで挑んだこの試合で浮き彫りになったのは、同じグループで数年間ともに戦ってきたドイツのケミストリーの熟成度だ。昨年のワールドカップからは、デイビッド・クラマーとユストゥス・ホランツのガード2人に替えて、ダ・シウバと、アメリカから帰化したニック・ヴァイラー・バブが加わっている。ヴァイラー・バブも2022年のユーロバスケットで銅メダルに貢献したメンバーだ。 ドイツ代表は、勝負所ではシュルーダーやヴァグナー兄弟らNBA組が相手にダメージを与え、マオド・ロー、フォークトマンら欧州組が要所で仕事をする。そのバランスが絶妙だ。 また、昨年のワールドカップでも準々決勝のラトビア戦、準決勝のアメリカ戦ともに2点差の接戦を勝ち上がり、決勝のセルビア戦も最終クォーターで1ポゼッション差という超接戦だった。こうした展開を生き抜いたことで得られた勝負強さや、“どんな状況になっても勝利を信じることができる”マインドは、非常に価値がある。
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