いまさら聞けない「水素自動車」って何? メリット/デメリット、課題とは 普及は実現可能か
トヨタ・ミライ
英国では比較的最近まで2台の水素自動車が新車として販売されており、一部の自動車メーカーもまた将来の製品計画に水素自動車を盛り込んでいる。 トヨタ・ミライは2015年に初登場し、2021年に第2世代に移行するまでに1万台の世界販売を達成した。最新のミライは、5.6kgの水素を貯蔵できる燃料スタックを装備し、WLTP航続距離は最長640kmである。 第1世代よりも重量が増し、サイズも大きくなったにもかかわらず、0-100km/h加速にかかる時間はわずか8.7秒、0-160km/h加速は25.5秒とされている。これは、最高出力182ps、最大トルク30.5kg-mを発生するパワートレインのおかげだ。 しかし、2021年に発売されたミライは決して安くはなかった。英国向けの価格は6万4995ポンド(約1270万円)で、現在トヨタから直接注文することはできない。
ヒョンデ・ネッソ
ヒョンデは1990年代から燃料電池技術を開発しており、ネッソは同社初の量産水素自動車である。 英国価格はミライとほぼ同じ6万5995ポンド(約1290万円)で、パワートレインは最高出力163psと最大トルク40.2kg-mを発生する。0-100km加速は9.6秒。 ネッソは最大6.33kgの水素を貯蔵でき、1.56kWhのバッテリーに電力を供給する。航続距離は約610km。AUTOCARの英国記者が試乗したところ、その安定したドライビング・ダイナミクスと洗練された走行性能に感銘を受けた。 現在、英国の道路を走っているネッソは30台未満で、ミライと同様、現在は注文できない。
BMW iX5ハイドロジェン
BMWは水素技術を軸にトヨタとパートナーシップを結び、2030年までに何らかの形でiX5ハイドロジェンを市場投入する計画だ。 パワートレインは最高出力400psと最大トルク72.4kg-mを発生し、トヨタやヒョンデよりもはるかに強力だ。航続距離は約500km。 AUTOCARがプロトタイプに試乗したところ、快適で性能が高く、ほとんど量産モデルに近い状態であることがわかった。iX5ハイドロジェンは、BMWが水素の世界に参入する道を確実に開いている。