軽量化&快適性がアップ 新たなゴアテックスを採用したアークテリクスのシェルジャケット
最低限の機能を備えたデザイン
ー新しい素材や技術を使っていくなかで、コスト面の問題はありませんでしたか? 製品が長く持ち、過酷な環境下での耐久性があって、命を守ってくれるのであれば、それに対するコストは妥協できないというのが真実です。ひとつでも選択を間違えれば、命を落とすのが山の姿なのです。 クオリティの高さ、修理可能なデザインと素材という点は、昨今のサステナビリティの精神につながっていきます。弊社の商品を愛用してくださる方々は、そうした長期の使用ができる耐久性と修理サービスに共感してくださっていると感じています。 ー機能性を十分に発揮するために、デザインも工夫されているのですか。 どの商品でもデザイン面で共通しているのは、最低限のものしか付けないということです。 たとえば、ハーネスにぶら下がっているときにポケットにフラップが付いていたら、それだけで手間がひとつ増えてしまいます。登山の休憩中に暑くなってきてすぐにファスナーを開けたいと思ったときに、どこにどういう向きで付いていれば最適なのか。あらゆるシーンを想定しながら、パターンを引き、デザインを考えています。もちろん、優先すべきは軽量と耐久性のバランスです。 とくに「アルファ SV ジャケット」の変遷を見ていただくと驚かれると思います。1998年に登場してから2023年のものまで、基本的なデザインはまったく変わっていません。新しいテクノロジーを取り入れながら、より洗練されたもへとアップデートを重ねています。 商品の開発もトップアスリートからのフィードバックをもらいながら、デザイナーが一緒に考えているからこそ、洗練されたデザインと過酷な環境での機能性や耐久性を実現できています。
ー今後の商品の展開や展望をお聞かせください。 みなさんがより良き時間を過ごせるアイテムを生み出していくことに尽きます。ですが、現在は一つ一つの製品の魅力を伝えきれていないのが現状です。さまざまな形で製品の特性を伝え、アウトドアアクティビティを楽しんでもらえるような企画を展開していきたいと思います。