井上尚弥、初ダウンは「効いていたと思う」と明かすも、2回からは「なんでも当たる」と圧倒的優位に、ネリとの対戦を自らゲスト解説
ボクシング世界4団体統一スーパーバンタム級王者の井上尚弥(31)が28日、東京都江東区のWOWOWで、弟のWBAバンタム級王者・拓真(28)=ともに大橋=とともに5月6日に東京ドームで行われた防衛戦のゲスト解説を収録した。7月15日にWOWOWライブなどで放送される。井上尚は元世界2階級制覇王者ルイス・ネリ(メキシコ)と対戦し、初回にまさかのダウンを奪われながら3度倒し返して6回TKOで勝利した試合を振り返った。 井上尚は初回に喫した生涯初のダウンを見て「左フックは警戒していたんですけどね。あの距離からあの確度は想定していなかった。見えていなかったですね。気付いたら倒れていて、カウントがはじまっていたので、効いてはいたと思います」と率直に明かした。 一方で「冷静ではいました『これで試合が盛り上がるぞ』と」と、モンスター級のメンタルも明かした。カウント8まで立たずに待ったことについても「あわてて立ち上がってよろめいてしまう選手を何人も見てきたし、倒れたときのイメージもしていました」と話した。2回にダウンを奪い返してイーブンにした後は「ネリが迷っているのも感じていました。なんでも当たるので、どのパンチをセレクトしていくかという状態でした」と、あっというまにすべてで優位を奪ったと回想した。 井上拓は石田匠(井岡)との防衛戦をゲスト解説。こちらも初回にダウンを奪われながら逆転で判定勝ちだったが「前も1ラウンドでダウンしたことがあったので、今回もここからまたとっていこうと思いました」と、こちらも冷静。井上尚も試合を見守り「拓真の方が自分より石田選手とうまく戦えると思っていたので予想通りでした。拓真はジャブを封じる能力が高いんですよ。こう見ていても拓真のほうがリーチ短いのに当てている」と、弟の完封能力を称賛していた。
中日スポーツ