「グローブにも第二、第三の人生を歩んで欲しい」野球グローブの修理・リメイク専門店Re-Birth
~グラブマスターが再生、修理、ケアを行う
「(価格が)安かろう(品質が)悪かろうでは意味がない」と迷いなく言い切る。選手が信頼して使える再生グラブを作り出すため、Re-Birthではブロンズからプラチナまで4段階の「グラブマスター制度」を採用している。 「例えばブロンズは紐交換や型付け、シルバーは革の裁断やミシンを使ったラベル交換、ゴールドは手のひらの革や指袋交換、プラチナは最終検品や指導…。グラブマスターの段階ごとに任される役割があり、基準を完璧にクリアしなければ次のレベルへ進めません」 グラブマスターが職人技を駆使してグラブを再生させる。その上でユーザー側の都合を考慮したアフターケアも大事にしている。 「再生品購入後の1週間は送料無料で返品可能です。また1年間の紐切れ保証をします。再生グラブは全て新しい紐を使いますが、それでも1年以内に切れたら無料交換します」 アフターケアへの注力は、「野球界が直面する問題解決へ繋げたい」という思いもあったから。 「以前は野球専門店も多くオーナーや店員が修理やケアをしていた。しかし近年はそれをできる人が激減、メーカー修理に頼らざるを得ない。修理代金も高く納期まで時間がかかる。グラブマスターがそういう部分も支えられると思います」 「選手を大事に思う、技術を持ったグラブマスターを増やしたい。日本のグラブ生産技術は世界一と言われます。もちろんアフターケアも同様です。グラブマスターを増やせば野球を側面から支えられると信じています」 「再生品、新品を問わず、知識と経験があるグラブマスターがグラブの販売もアフターサービスも行う。各メーカーさんからはそういう部分も評価していただいており、素晴らしい関係性を築け始めています。共に野球界を盛り上げていければと思います」
~1つのグラブが世代を超えて使い継がれるため
「選手がプレーしやすい野球環境」を目指し、再生グラブ市場を活性化させている。そして「1つのグラブを時代を超え長生きさせたい」という思いを同時に持っている。 「1つのグラブには思い出と愛着が詰まっています。修理したりリメイクをして1つのものを長く使って欲しいです。世代を超えて使っていただければ最高です」 「何らかの理由で使用されず、自宅等で眠っているグラブも多いはず。それらが最終的に廃棄されることがないようにしたい。Re-Birthのことを知ってもらえれば再生して次の人に繋がるはずです」 「グラブ再生で繋ぐ未来」を掲げる。そのためにも高校生を中心に人気が高い刺繍入れに関しては現時点では遠慮しているそうだ。 「場合によっては家族以外の方々にも使い継がれて欲しい。刺繍が入ると個人のものになってしまい繋がることが難しくなる。刺繍入れは人気があるのも理解していますが、そこは大事にしたい部分です」