Apple純正メモアプリを、最強の文書作成ソフトに変える「ProNotes」
ほかのメモへのリンク機能をさらに便利に
Apple純正の「メモ」アプリには、あるメモから別のメモへのリンクを追加する機能があり、「ディープリンク」と呼ばれています。 ProNotesをインストールすると、特定のメモがディープリンクされている箇所を簡単にすべてチェックできます。 次に「『最高のコーヒーのレシピ』について書いているすべてのメモを確認したい」と思った時は、「Backlink」ボタンをクリックするだけでいいのです。 このボタンは、「メモ」アプリで任意のメモを開き、右下隅にある小さな矢印型のアイコンをクリックすると表示されます。 ボタンを押すと、ポップアップウィンドウが表示され、そこで開いているメモへのリンクがある、すべてのメモを一覧で確認できます。
スラッシュコマンドによる機能の呼び出し
すべての操作をキーボードで完結させたい人なら、よく使う書式設定のオプションを呼び出すのにも、スラッシュコマンドを使いたいのではないでしょうか。 ProNotesをインストールしておけば、Mac版の「メモ」アプリで「/」(スラッシュ)をタイプするだけで、リンク追加、行揃え、表の作成など、書式設定の選択肢がずらりとリスト表示されます。 これらのコマンドを使えば、ワークフローを高速化できます。「/」キーをタップしてから矢印キーを使い、使いたい機能を選択してください。
使い勝手の良いポップアップメニュー
「メモ」アプリで任意のテキストを選択すると、ProNotesがポップアップメニューを表示してくれるので、書式設定やリンク作成などのオプションがすぐに使えるようになります。 これなら、ウィンドウの上にあるツールバーを使うより簡単に、機能の呼び出しができます。
AI機能と有料版の価格について
ProNotesには、人工知能(AI)機能もあります。ChatGPTを活用して、テキストの生成や記事の要約作成などを行なうものです。 これに関しては、私は正直に言うと重要度は低いと思っていて、優秀な機能拡張であるProNotesにとって唯一の欠点だとさえ感じています。 愛用している「メモ」アプリで、使えるレベルに達していないおそれがあるテキストをAIに生成してもらうなんて、一番望まないことだからです。 とはいえ幸いなのは、これがProNotesで唯一の有料版限定機能だという点です。 ProNotesでAIを使いたいなら、月額7.99ドルを払う必要があります。でも、それ以外の機能については、ProNotesは完全に無料です。 ちなみにProNotesは、すべてのAI関連リクエストについて、自前のChatGPT APIキーを使っているようです。 もう1つ、AI関連機能には、常にプライバシーに関する懸念がつきまといます。 理想を言えば、Apple純正の「ノート」アプリに保存したものが、それが何であれ、サードパーティのサーバーにアップロードされる事態は避けたい、というのが私の考えです。 とはいえ、ProNotesには明確なプライバシーポリシーがあり、このアプリがサーバーに接続するタイミングや、やり取りされるデータについての詳細な説明があります。 このポリシーに警戒を要するところは何もありません。 ただ、正直言って、AIがなくても、このアプリの有用性が損なわれる部分はほとんどないように思います。 Source: ProNotes, MarkdownGuide, Ulysses, Notion
長谷睦(ガリレオ)