松尾潔・国立大学の財務危機は「私立大出身の首相が続くから?」と疑問
第一次中曽根内閣は1982年、約40年前に発足していますが、これ以降、国立大学出身の総理大臣は、82年から87年の中曽根さん、89年の宇野宗佑さん(旧制官立大学の神戸商業大学)、91年から93年の宮澤喜一さん(東京帝国大学)も国公立大学卒業でした。民主党政権になって2人合わせて2年間と短いですが、鳩山由紀夫さん(東京大学)と菅直人さん(東京工業大学)。この5人以外、40年間ずっと私立大学出身の人が総理大臣なんですよ。 つまり、小泉政権で国立大学の交付金が減ったと言われていますが、その後の20年間ほぼ、国立大学の人が総理大臣になったことはない。これで関係あるのか、ないのかって話になっちゃいます。 つまり、歴代の総理大臣たちが、国立大学の財政問題について、どれほど当事者意識を持って考えているのかというのも気になります。「他に削るところがあるだろう」と言いたくなります。次の国政選挙のときは、こういったことに関しての目配りもしながら、投票するべきではないでしょうか。
RKB毎日放送