柔道日本代表で初の女性監督が誕生 2004年アテネ五輪金の塚田真希さんが女子代表監督に就任「チャレンジ精神持ってやっていきたい」
全日本柔道連盟(全柔連)は9日、都内で理事会を開き、次期の日本代表監督を選出した。男子は今夏のパリ五輪を率いた鈴木桂治監督(44)が続投。女子は、2004年アテネ五輪女子78キロ超級金メダルの塚田真希さん(42)が新たに就任する。柔道日本代表で女性が監督に就任するのは史上初となる。 【写真】強化委員長&男子の鈴木桂治監督と手を合わせる塚田真希監督 柔道女子日本代表では13年に当時の監督らによる暴力指導問題が発覚。女性リーダーの登用が長く求められてきたが、これまでは実現していなかった。 日本女子は今夏のパリ五輪で、48キロ級の角田夏実(SBC湘南美容クリニック)が金メダルを獲得したものの、2連覇を目指した52キロ級の阿部詩(パーク24)がまさかの2回戦敗退に終わるなど苦戦。日本女子としては過去最少となるメダル2個(金1個、銅1個)に終わり、28年ロサンゼルス五輪に向けて巻き返しが期待されている。 塚田さんは就任会見で「(女性初の代表監督として)あまり意識するなと言われても意識してしまう部分があるが、山田先生から一番励みになる言葉をいただいた。期待に応えられるように。(女性指導者として)絶対に次の世代につながるように責任感を持って全うしたい。(プレッシャーが)私の肩に重くのしかかっている。一番は人と人との付き合いを大事にして、(今までは)学生柔道ではあるが、(その指導経験を)アップデートした部分がどれだけ全日本の選手に通用するか。チャレンジ精神を持ってやっていきたい」と所信表明を行った。 ◆塚田真希(つかだ・まき)1982年1月5日、茨城県出身。中学時代から柔道を始めた。2004年アテネ五輪で金メダルを獲得し、08年北京五輪では銀メダル。体重無差別の全日本女子選手権では、史上最多となる9連覇を達成。10年に引退後は指導者となり、女子日本代表では16年リオデジャネイロ五輪、21年東京五輪で重量級担当コーチを務めた。また、16年からは母校・東海大で女子の監督を務め、学生日本一に導いている。