13年越しリベンジも…36歳の笠りつ子はメジャー初制覇へ意欲 「誰か代わりにパターを打って(笑)」
<日本女子オープン 3日目◇28日◇大利根カントリークラブ 西コース(茨城県) ◇6845ヤード・パー72> 最終日も選手が続々ティオフ【写真】 36歳でのメジャー初制覇へ、笠りつ子が優勝戦線に残った。終盤の16番、17番での連続ボギーには悔しい表情も見せるが、「あしたまた一日あるので」とすぐに切り替え。ツアー通算6勝のベテランが、首位の竹田麗央、山下美夢有との2打差を追いかけていく。 「耐えて耐えて、いいゴルフでした」。2バーディ・2ボギーのイーブンパーだったが、しっかりと上位に踏みとどまったことは評価できるポイントとなる。それを支えるのが、「しっかり自分のスイングができれば真っすぐいくと思っている」と自信をうかがわせるティショットだ。 深いラフに入れるとたちまちチャンスを作るのが難しくなるセッティングのなか、初日は71.4%(10/14)、2日目が92.8%(13/14)、そして3日目も78.5%(11/14)と高水準のフェアウェイキープ率を保っている。「距離が長くて難しい」という214ヤードの16番パー3などもちろん手を焼いたホールもあるが、ドライバーショットが信頼できるのは、このコースでは大きなアドバンテージとなる。 日本一を争う舞台の3日目は、最終組でのプレーになった。「もう少し緊張するかと思ったけど、意外となかったですね」と平常心でプレーに臨めたのも大きい。これが15回目の日本女子オープンの舞台だが、このあたりにも経験を感じさせる。 春先は12試合中7度の予選落ちを喫するなど出遅れたが、8月「北海道 meijiカップ」(5位)、「NEC軽井沢72ゴルフ」(6位)で2週連続トップ10入りを果たすなど、盛り返している。現在のメルセデス・ランキングは58位。そんなシーズンで大きな“勝負所”が訪れている。 優勝へのポイントとしてグリーン上を挙げる。「パターが入ってくれれば…誰か代わりに打って欲し~い(笑)」。冗談交じりに話すが、もちろん自力で逆転を狙う気マンマンだ。これまでの大会最高成績は、愛知県の名古屋GCで開催された2011年の2位。この時は優勝スコアが12オーバーという死闘だったが、1打及ばなかった。 「緊張するとは思うけど、最終組ではないので(笑)。追う方がいいですね。下からアンダーで伸ばしてくる選手もいるとは思うし頑張りたい」。日本女子オープンで13年越しのリベンジ、そして21年「ヨネックスレディス」以来となるツアー優勝を狙っていく。(文・間宮輝憲)