政田夢乃 初シード&初Vへ前進「65」 ガッチリ2位キープ 最低条件は5位以内「ガツガツしない」
「女子ゴルフ・大王製紙エリエール・レディース・第3日」(16日、エリエールGC松山=パー71) 2位から出たルーキーの政田夢乃(24)=なないろ生命=が6バーディー、ボギーなしの65をマーク。鈴木愛と並ぶ通算15アンダーで2位をキープした。大会前時点のポイントランキングは60位で、シード入りには今大会5位以上が最低条件だが、3日目終了時点ではポイントランク50位以内に浮上する見込み。ツアー1年目で覚えた「ガツガツしない」ゴルフで初シード&初優勝を狙う。2位と4打差の19アンダーで山下美夢有が初日からの首位を守り、完全優勝に王手をかけた。 来季の“職場確保”はもう目前だ。プラチナ世代のルーキー・政田がツアー初優勝の可能性も残す2位をキープ。ポイントランク61位で臨んだ今大会。シード入りには上位成績が必要だったが、圧巻のラウンドでそれを上回ってきた。 窮地を一転させるチップインバーディーが号砲になった。2番パー4、ラフからの第3打。残り40ヤードを58度のウェッジでふわりと打ち上げたアプローチは、ピン手前からラインに乗ってカップイン。思わず笑顔のバンザイで喜ぶと「アプローチとパターでカバーできた」と小技を生かして、そこからさらに五つのバーディーを積み重ねた。 プロテストは5度目で合格と時間はかかったものの、ルーキーイヤーから十分に戦えている。今季はQTランク147位と出場権が限られた中でリランキングを突破していき、8月のNEC軽井沢72では2位。ただ、単独首位で迎えた最終18番で池ポチャのダブルボギーをたたき、あと一歩のところで優勝を逃した。 苦い経験もあったツアー参戦1年目で得た教訓は「ガツガツしない」。春先は果敢にピンを攻め続けていたが、ハイレベルなツアーでは「すぐにボギーを打ってしまう」と学んだ。今大会と同コースで開催された4月のステップアップツアーでは、短いパー4の4番をドライバーで打っていたのに対し、今回は4U。経験値をためて安全なマネジメントも覚えた。 初優勝と初シードが懸かる最終日も、その姿勢は変わらない。「ガツガツさを少しは抑えながら頑張りたい」と、堅実にコースを攻略していく。 ◆政田 夢乃(まさだ・ゆめの)2000年7月28日、札幌市出身。3歳でゴルフを始め、北海学園札幌高を卒業。昨年はツアー外競技で4勝を挙げるなど地力をつけ、11月の5度目のプロテストで合格を果たした。今季は8月のNEC軽井沢72での2位が最高成績。趣味はプロ野球観戦。154センチ、54キロ。