野球部仕込みのロングスロー 東海大相模・佐藤碧の強肩に観客どよめき
◆第103回全国高校サッカー選手権 ▽2回戦 東海大相模(神奈川)2―1草津東(滋賀)(31日・U等々力) 劇的な展開で東海大相模が初出場初勝利を手にした。1―1で迎えた後半AT4分。ラスト1プレーから放ったFW山田のシュートはバーをたたくも、DF佐藤碧が頭で押し込み、歓喜の輪がピッチの中で広がった。1点目もアシストしたレフティーは「気持ちを出して決めた。すごいうれしかった」とほおを緩めた。 1得点1アシストの活躍を見せた以外にも、観客のどよめきを誘ったのがロングスローだった。佐藤碧は春夏5回の全国制覇を誇る名門野球部仕込みのスローを披露。ハーフライン付近からペナルティーエリア内へ50メートルを超える飛距離を投げ、試合を通して何度もチャンスを演出。相手を苦しめ続けた。 野球部主将の木村海達捕手から「試合前に肩を温めること」と助言され、自身も「普通の人は無回転で投げるが、自分は風に乗せて回転をかけることを意識している」と独自のこだわりも。日本ハムにドラフト2位で指名され、1年時には同じクラスだった藤田琉生投手からも前日に激励をもらった。「初戦で終わるようなチームではない。全力プレーで全国の人に注目されるよう頑張りたい」。縦じまユニホームの誇りを胸に、野球部に負けない実力を証明する。(浅岡 諒祐)
報知新聞社