伝統の一戦 2000試合突破。オレにとって巨人はいつも宿敵。阪神優勝のカギは交流戦にあり、そこで巨人との差がつくかもな【岡田彰布コラム】
オレの野球人生はどこまでも巨人が絡むよ
対巨人戦での思い出はやはり2005年の巨人を破り優勝した瞬間やったな。ライバル。巨人を倒しての優勝は格別やった[写真=BBM]
タイムラグがあるので、申し訳なく思います。このコラムを皆さんに読んでもらうとき、すでに“記念試合”は終了している。そう、巨人対阪神、阪神対巨人戦が通算2000試合に到達したのだ。 2000試合か……。先の中日戦もそうだったように、ホンマ、歴史の重みをズシリと感じる。先人の努力をあらためて思い、伝統の一戦という言葉の重みに触れる。オレ自身、選手、コーチ、監督として、何分の1かに関わってきた。これはある意味、誇りと思うし、これから先も宿敵同士という間柄は不変であると確信している。 もう書き尽くした感はあるけれど、オレにとっての巨人はライバルそのものやった。幼いころから、親父の影響で“阪神命”で育った。小学生のとき、オレの周囲には巨人ファンがいっぱいいた。かぶる帽子は巨人のもので、ユニフォームは「1」と「3」ばかり。そんな中で、オレはタイガースの帽子で背番号は村山実さんの「11」。だから、巨人ファンの同級生とよくケンカしたもんやった。 親父の夢は分かっていた。プロに入って……ということは阪神に入団して、巨人に勝て!! こればかりを伝えられた。オレもそんな気になっていたし、それを生きがいにした。オヤジの夢を叶えたい……。それを目指した現役時代だったと思う。対巨人、対東京というのか大阪人、関西人の思いは痛いほど伝わってきた。これは今も変わらない。いつも、いつも巨人は、阪神にとって意識する存在。巨人を倒してこその阪神タイガースでなければならなかった。 巨人戦の思い出は?・・・
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週刊ベースボール