「賃貸の設備」が「故障」すると「賃料が減額」になるって本当ですか? 「エアコン」が故障してしまったのですが、具体的にどれくらい減額されるのですか?
近年、寒暖差がますます激しくなったことでエアコンは欠かせないものとなりました。エアコン付の賃貸住宅は増加傾向にありますが、設置されているエアコンが故障したら家賃の減額を請求できることは、知らない方も多いのではないでしょうか。 今回は、賃貸住宅でエアコンが故障したときの家賃減額について解説します。具体的な減額の目安や故障したときの対応方法も紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。 ▼エアコンを「10時間」つけっぱなしだと、電気代はいくらかかる? 電気代を抑える方法も紹介
賃貸のエアコンが故障した場合の減額はどれくらい?
2020年4月に民法が改正され、賃貸住宅の設備が故障時は、入居者は家主に対して修理を請求しやすくなりました。 ただし、設備ごとに免責期間が決まっています。故障の連絡を受けてから修理完了まで、一般的に必要とされる日数を免責期間として、減額日数の対象外となっています。 公益財団法人日本賃貸住宅管理協会によると、エアコンの場合、免責日数は3日です。家主や管理会社などへ故障の連絡をしてから4日目以降、月30日で日割り計算して家賃が減額されるとしています。 ただし、減額できるのは1ヶ月あたり5000円が上限です。逆に、免責期間中に修理が完了すれば、家賃の減額はありません。 家賃6万5000円の賃貸で、エアコンの故障から15日間使えなかった場合で考えてみましょう。 免責期間が3日あるため、12日が家賃減額の対象です。家賃6万5000円のため、30日で日割り計算すると、1日あたり約2167円です。12日分で計算するとおよそ2万6000円となります。 ただし、賃貸住宅のエアコンが故障したときは、1ヶ月あたりの上限が5000円と決められているため、減額対象となる日数が12日間でも、家賃の減額上限5000円が適用されることから、支払う家賃は6万円です。 なお、修理が早く完了し、エアコンが使用できない日が5日間だった場合、免責を除く2日間が家賃減額の対象です。「約2167円×2日=4334円」が家賃から減額され、その月の家賃支払いは、6万666円となります。