ご当地デリカ(惣菜弁当)100選 静岡県「知久屋」 浜松市のソウルフードは天然由来 「おいしさ」とは「身体にやさしく飽きない味」
静岡県浜松市を拠点に53店舗を展開する惣菜専門店「知久屋」の理念は「おいしさとは身体にやさしく飽きない味」。1977年の創業以来、素材と調理はすべて天然由来を志向。24時間稼働の自社加工場で鮮度抜群の健康惣菜を作り続けている。 写真で見る知久屋の名物惣菜 地域過密の多店舗化が示す通り、地元客からの支持は盤石。その厚い信頼は「パート従業員の口コミ」に起因する。加工場や店舗で働く多くの従業員が日々の調理現場で「天然由来」を直視、「食の安全」を体感している。そして自らファンとなり購入しているのだ。身内が率先して常連客となり、口コミで内情が広がれば、品質訴求においてこれ以上の説得力はない。まさに作り手と買い手が一体となった「地元の台所」だ。 商品数は年間約600品。季節ごとに旬の素材を生かした約200品の惣菜が売場に並ぶ(サイズ別、チルド包装を含む)。「すべて看板商品」を自負する中から、特に知久屋らしさを象徴する逸品を紹介する。
鉄板トリオで人気ナンバーワン 「のり弁当」
知久屋のおかずの「鉄板トリオ」と評される「鯖塩焼き・コロッケ・鶏唐揚げ」を詰め合わせた人気ナンバーワン弁当。各店とも日販30~40食を見込むエース級の位置付け。ゴロゴロの金時豆とキュウリ漬け、山盛りきんぴらの存在感も抜群。幕の内弁当と名乗る実力がありながら「昔から、のり弁なのでのり弁」(同社広報)という謙虚さもニクイ。1999年の発売以来、全く同じ内容を継続。約733kcalで食べ応えも絶妙。【POINT】発売から同じ内容を継続
素材が際立ち彩りバランスも秀逸 「ヘルシー弁当(鯖)」
知久屋のコンセプトを具現化した看板弁当。2006年の発売以来、全く同じ内容を継続。野菜が豊富なだけでなく、一品一品、素材の存在感が際立ち、彩りのバランスも秀逸。女性御用達に見えるが、健康に配慮する男性からも人気で、惣菜やスイーツを付け加える購入客が多い。また、本品を手本にしたと思われる健康弁当が各地で見られる。おかずは鯖塩焼き、煮物、卯の花、ヒジキ煮、煮卵、ミニトマト、梅干し。約421kcal。【POINT】質実的な健康弁当の手本に