ソロor2人用のキャンピングカーをドリームキャンプが制作。開発者に聞いたこだわりの数々
最後にドリーム ドライブの家具チームをリードし、家具チームの責任者であるTomoに家具制作の挑戦やこだわりのポイントなど、「デザインを形にする。ミリ単位の世界」について話してもらった。 「NICOの家具を制作するうえで感じた課題は、3Dで出来上がったデザインを、どのように車内に形にしていくかでした。また、2台目以降の制作も考慮して、ほかの家具メンバーも同様に製造できる工程でなければ、常に高品質の家具を提供できないため、製造の方法に関しても熟考しました。家具はブロック毎に制作し、最終的に車内でつなげていく手法を採用しました。 これは、職人としての技量を問われるとても神経のいる作業となります。1ミリでもずれてしまえば、ベットに寝転んだとき、椅子に座ったとき、など若干の違和感を覚えてしまうことにつながりかねません。さらに天然シナ材を採用しているので、木材のそもそもの質感や厚みも多少異なるので、すべての寸法を正確に測ったうえで、さらに木材同士の継ぎ目がわからないように、木目を合わせ一枚板に見えるよう工夫を凝らしました。ドリーム ドライブの職人技術が光るポイントなので、ぜひ完成した車体をご覧いただき確認していただけるとうれしいです」。
家具チームの責任者としてTomoは、年齢に関係なく誰もが心地良く使用できる家具作りができているかを意識していた。家具製作で気を付けたのは次の4点だった。 ひとつめが「ベッドの高さを座りやすく寝やすいサイズ感に調整すること」、ふたつめが「片付ければ収納スペースとして使用可能で、取り外しが簡単なダイニングチェアを採用する」、3つめが「助手席を阻害しないキッチンの高さ・扉に折れ戸を採用してスペースの有効活用する」、最後が「天然リノリウムを使用したダイニングチェアの設置」だった。
ベットが常設でデザインされたNICOは、就寝をしないときはベットの上に座れるよう高さを450mmに設定。 これより低くなると下のストレージスペースに影響が出るほか、高すぎると登り降りの動作において、膝への負担もかかるという理由で、この高さに設定している。