“紫の魔法使い”トルガイ・アルスランが描く理想の選手像。親友ソン・フンミンへの想いも語る「彼にとって唯一残念なのは…」
「子育てをするには日本が世界の中でもベスト」
トルガイに初めての日本での生活をどのように感じているのかを尋ねてみた。そして最後には最終盤に差し掛かっている今季の目標を力強く述べてもらった。 ――◆――◆―― 日本に来てまず感じたのが、人々がお互いに敬意を持って接していることです。それは本当に素晴らしい文化だなと思います。 みんなが本当に自分の国を豊かにしていこうという姿勢があるようにも感じますし、日々、感銘を受けています。子育てをするには日本が世界の中でもベストな国なのではないかなとも思っています。そんな国は世界でも珍しいですし、他の国々も日本を目標にするべきです。 僕が好きな日本語は簡単な言葉ではありますが、「ありがとう」がとても気に入っています。これは相手を尊重しているからこそ出てくる言葉ですし、響きも好きです。だから自分も常に言うようにしています。 好きな日本食はお好み焼きです。広島でも有名な食べ物ですよね。ここに来てからすでに何度も食べていて、今では大好物になっています。また広島には素敵な場所も多く、平和公園や原爆資料館にはもう3回ほど行きました。オフの日には少し離れたりして、日本のいろんな場所に行って、それぞれの街の雰囲気を楽しみたいとも思っています。 今シーズンは残りわずかになりましたが、目標はもちろん優勝、タイトルを獲ることです。それを達成するために日々過ごしていますし、個人的な数字や結果よりも、本当にそれだけにフォーカスしています。 そして日々成長すること。自分の人生において、それを一番大切にしていて、テーマでもあります。今シーズン、広島で優勝するために、昨日の自分を超えたいと毎日思っていますし、日々の積み重ねが目標達成に繋がると思っています。その中で人としても、サッカー選手として大きくなっていきたいです。 ファン・サポーターの方々から“紫の魔法使い”という愛称を付けていただいたことに関しては、自分がやっているプレーが受け入れられているという感じがして嬉しいですし、すごくありがたく思っていて、一つのギフトをもらったような気持ちです。 自分としては、そういう思いで言ってくださっている方々を絶対に裏切りたくないので、何か恩返しをしたいですし、それがタイトルだと思っているので、皆さんと一緒に喜びを分かち合えたら、これ以上のことはないかなと思っています。 ※このシリーズ了 取材・構成●中川翼(サッカーダイジェストWeb編集部)
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