101回目の早慶戦。6年ぶりの優勝を目指す早稲田大学は全勝を守れるか。ラグビー関東大学対抗戦
今年も11月23日がやってくる。伝統のラグビー早慶戦だ。今年で101回目を迎える歴史的なゲーム。
直近の対戦では早稲田大学が9連勝と戦績を伸ばしている。しかし、そのほとんどが接戦。実力だけでは決まらない何かが、この一戦には潜む。果たしてどちらに軍配が上がるのか、関東ラグビーの聖地・秩父宮ラグビー場で、今年も熱戦の火蓋が切られる。
早大は前節で筑波大学と対戦。帝京大学を破り、勢いに乗る早大は気を抜くことなくその強さを見せつけた。試合は開始直後に早大が圧巻の連続攻撃を仕掛け、ノーホイッスルで先制のトライを挙げる。
直後、自陣での筑波大ボールラインアウトから、守備の隙を突かれスコアを振り出しに戻されるも、その後はディフェンスのギアを入れ替え、インゴールを割らせず、着実に得点を重ねて地力の差を見せつけた。44-7と快勝で開幕からの連勝を5に伸ばした。
対する慶應義塾大学はここまでの対抗戦で2勝3敗と苦戦を強いられている。しかし、前節の立教大学戦では復調の兆しを見せた。得意のモールで猛攻を仕掛けると、HO(フッカー)中山大暉主将が、5トライを奪う活躍でチームをけん引。39-14と快勝で早慶戦へ弾みをつけた。
さらに今季の慶大は連続アタックの強化に力を入れてきた。そこで注目したいのがルーキーのSO(スタンドオフ)和田健太郎と、WTB(ウィング)小野澤謙真だ。
1年生ながら早くも黒黄軍団のスタメンに名を連ねている2人。和田がSH(スクラムハーフ)小城大和とともに繰り出すハイテンポの攻撃と、小野澤のディフェンスを翻弄する華麗なステップワークには要注意だ。
一方、早大の注目選手はFB(フルバック)矢崎由高(スポ2=神奈川・桐蔭学園)だ。言わずと知れた日本ラグビーのスターは、今季も早大アタックの起爆剤として大いに暴れている。堅いチームディフェンスから、一気に相手のインゴールを堕とす圧倒的なスピードと決定力に注目したい。