【40代、50代・薬と上手に付き合う方法】薬の形、種類、飲む時間…。素朴な疑問で「正しい飲み方」をチェック!
Q3:水なしで飲める薬を水で飲んではいけないの?
A :水で飲むと吸収が遅れる薬もあります。 「水なしで飲める錠剤には『口腔内崩壊錠(こうくうないほうかいじょう)・OD錠』や『咀嚼錠(そしゃくじょう)・チュアブル錠』があります。 OD 錠は舌の上にのせると錠剤が数十秒で崩壊するようにできています。錠剤をうまく飲み込めない子どもやお年寄り、手元に水がない外出先でも服用できるのが大きな魅力です。これは水で飲んでも問題はありません。 一方で、チュアブル錠は嚙み砕いて服用します。OD錠より溶けにくくなっていて、中には、嚙み砕かずにそのまま水で服用すると、吸収が遅れたり、効果が十分に発揮されないことがあります。水で飲みたい場合は、問題がないかを薬剤師に確認するようにしましょう」
Q4:食間服用は食事中に飲むことですか?
A :食事と食事の間の空腹時が正解です。 「中には食事中に飲むと思っている人がいるのですが、正解は食事と食事の間です。このタイプの薬は、その目的が胃粘膜を保護するものであったり、食事に影響されて薬の吸収が悪くなるものです。ですから、胃が空っぽの状態のときに飲んでほしいのです。 食べたものが胃で消化されてなくなるのに約2~3時間かかります。通常、朝食、昼食、夕食の間は各5~6時間空きますので、その中間あたりという意味で「食間」と表記されています。 別の言い方をするならば、食事をした2~3時間後に服用するのが目安です。 また、食前服用という薬もあります。漢方薬や糖尿病の薬などに多く、食事による症状を抑える、食後では吸収が悪くなったり、副作用が出やすい薬は食前が指示されます。 このタイプの薬は吸収が速いのが特徴です。漢方薬などは食事の30分前くらいが目安。糖尿病の薬などは食事の糖分の吸収を抑えるという役割から、直前の5~10分前に服用するものもあります(※薬により異なるので、薬剤師や説明書の指示に従ってください)。 最も多い食後服用は食後30分以内が目安。食事と一緒のほうが吸収のいい薬、また食事の影響を受けない薬に関しては、胃に食べ物があるほうが胃粘膜に負担がかからず、飲み忘れを防げるという配慮から食後にしていることもあります」