死傷者推定90万人…ウクライナ戦争1000日、まだ終わりが見えない
19日(現地時間)、ロシアの侵攻でウクライナ戦争が始まってから1000日になった。ウクライナ国民は開戦から3回目の冬を迎えることになったが、ドナルド・トランプ前大統領のホワイトハウス入りまで2カ月ほどを残すなか、戦闘が激化する戦場での未来は不透明なままだ。 ロシアは現在、ウクライナ東部のルハンスクやドネツク、そして東南部のザポリージャやヘルソン地域など、ウクライナの全領土の20%ほどを占領している状態だ。戦争で670万人以上のウクライナ人が他の欧州諸国に避難し、難民として生活しており、そのような人たちを含めると、ウクライナの人口は約1000万人減少したと推定される。また、現在のウクライナの人口の約40%が人道支援に依存していると、国連は明らかにした。 国連はまた、8月時点でウクライナでは少なくとも1万1743人の民間人が死亡し、2万4614人が負傷したと発表した。戦争で死亡した子どもの数は14日時点で589人だと、ウクライナ検察は明らかにした。ウクライナとロシアは軍の被害規模を詳しく公開しておらず、推定しかできない。10月に米国は、ロシア軍の死傷者の規模は61万5000人(戦死者11万5000人、負傷者50万人)、ウクライナ軍は30万7000人(戦死者5万7000人、負傷者25万人)ほどだと推算している。 ウクライナ経済の規模は、戦争が勃発した2022年の段階で3分の1の水準に縮小し、2023年と今年は成長を示しはしたが、戦争前の状態の78%の水準に留まっていると、ユリア・スビリデンコ第1副首相がロイター通信に述べた。昨年12月時点で、世界銀行や欧州連合(EU)欧州委員会、国連などは、ウクライナが受けた直接的な戦争被害額は1520億ドルに達すると明らかにした。 一方、ロシア経済は西側の経済制裁にもかかわらず、回復傾向を示している。「グローバルサウス」(北半球の低緯度や南半球に位置する開発途上国)諸国の相当数が制裁に参加せず、ロシアの戦時経済が活性化した影響もある。ユーロ・ルーブルの為替レートは、2022年3月には1ユーロ=131ルーブルまでルーブル安となったが、現在は1ユーロ=100ルーブルの水準を維持している。ロシア政府は国内総生産(GDP)の年間増加率も3.9%ほどになると見通している。 ベルリン/チャン・イェジ特派員 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )