アイシンと三菱電機が会見 合弁設立を見送り業務提携に スピード感で得策と判断
アイシンと三菱電機、三菱電機モビリティは10月31日、発表していた次世代電動化部品での合弁会社設立を見送り、業務提携契約とすることを発表した。スピード感などの点で合弁より業務提携が得策と判断したほか、トヨタグループ内の声も影響したとの見方もある。 アイシンの伊藤慎太郎取締役・執行役員(副社長)や、三菱電機モビリティの加賀邦彦社長らが同日夜、会見した。まず、eアクスルに取り組み、「早期に市場に投入する上で、両社の技術を生かしていく。合弁については引き続き検討する」(伊藤氏)、「急拡大する電動化ニーズを踏まえ、保有技術を結集させる」(加賀氏)とした。 アイシンと三菱電機は、5月に合弁の基本合意を発表したが、その後の進展に遅れが懸念されていた。双方とも「目の前のニーズにまず対応する」と、協力関係の後退との見方は否定したが、「(トヨタグループ内での)コミュニケーションもあった」(伊藤氏)と、異論や懸念があったことも示唆した。