若手とベテランがうまく融合 スペインが“死の組”突破へ向けてクロアチアに快勝
前半だけで圧巻3ゴール
グループB・第1戦 スペイン 3-0 クロアチア ついに開幕したEURO2024。“死の組”と呼ばれるグループBの初戦では、3大会ぶり4度目の優勝を目指すスペイン代表と、初優勝を目指すクロアチア代表が激突した。 [映像]モラタの絶妙な抜け出しやF・ルイスの鮮やかテクニック。スペインの圧巻3ゴール クロアチアボールでキックオフされた試合は、スペインが立ち上がりハイプレスとテンポの良いパスワークで主導権を握る。ただ、クロアチアも序盤こそスペインの激しいプレシャーに苦しむ場面もあったが、最後のところはやらせず。徐々に落ち着きを取り戻し、ボールを握る時間も増えてくる。 両チームが一進一退の攻防を繰り広げる中、均衡を破ったのはスペインだった。29分、ファビアン・ルイスのスルーパスからアルバロ・モラタが中央の裏へ抜け出す。モラタはファーストタッチでペナルティエリアへ侵入すると、GKの位置を見極めて左足で冷静に流し込んだ。 先制点したスペインは、直後の32分にも決定機を迎える。右サイドの高い位置でボールをキープしたラミン・ヤマルからペドリ、F・ルイスと繋ぎ中央へ。ペナルティアーク付近でボールを受けたF・ルイスが2度の鮮やかな切り返しで2人をかわし、左足を振り抜く。シュートはゴール右隅に突き刺さり、スペインがあっという間に2点のリードを奪った。 一方、反撃を試みるクロアチアはマテオ・コバチッチのミドルシュートやクロスなどから何度かチャンスを迎えたものの、スペインGKウナイ・シモンの牙城をなかなか崩すことができない。すると、スペインは前半アディショナルタイムに変化をつけた右CKから、ヤマルのクロスをダニエル・カルバハルがニアで合わせ、さらなる追撃に成功。スペインがリードを3点に広げてハーフタイムを迎えている。 後半に入ると、立ち上がりから両チームが積極的に相手ゴールに迫る。スペインは52分にヤマル、54分にモラタ、クロアチアは55分にヨシプ・スタニシッチがそれぞれチャンスを迎えたが、ネットを揺らすには至らない。 その後、クロアチアは78分にハイプレスから相手のミスを誘い、PKをゲット。ブルーノ・ペトコビッチのシュートは一度GKに阻止されるも、こぼれ球をイバン・ペリシッチが拾って最後はペトコビッチが押し込んだ。ところが、VARによってクロアチアのゴールは取り消しに。アシストしたペリシッチが、PKが蹴られる前にエリア内へ侵入していたようだ。 試合はこのまま終了。若手とベテランがうまく融合したスペインが前半のリードをしっかり守り切り、3-0でクロアチアを撃破。“死の組”突破へ向けて1歩前進した。 [スコア] スペイン 3-0 クロアチア [得点者] スペイン 29分 アルバロ・モラタ 32分 ファビアン・ルイス 45+2分 ダニエル・カルバハル [ラインナップ] スペイン 監督:ルイス・デ・ラ・フエンテ GK ウナイ・シモン(アスレティック・ビルバオ) DF ダニエル・カルバハル(レアル・マドリード) ロビン・ル・ノルマン(レアル・ソシエダ) ナチョ(レアル・マドリード) マルク・ククレジャ(チェルシー) MF ロドリ(マンチェスター・シティ) ペドリ(バルセロナ) ファビアン・ルイス(パリ・サンジェルマン) FW ラミン・ヤマル(バルセロナ) アルバロ・モラタ(アトレティコ・マドリード) ニコ・ウィリアムズ(アスレティック・ビルバオ) 交代出場・退場 59分 ペドリ→ダニ・オルモ(ライプツィヒ) 67分 アルバロ・モラタ→ミケル・オヤルサバル(レアル・ソシエダ) 67分 ニコ・ウィリアムズ→ミケル・メリーノ(レアル・ソシエダ) 86分 ラミン・ヤマル→フェラン・トーレス(バルセロナ) 86分 ロドリ→マルティン・スビメンディ(レアル・ソシエダ) クロアチア 監督:ズラトコ・ダリッチ GK ドミニク・リバコビッチ(フェネルバフチェ) DF ヨシプ・スタニシッチ(レヴァークーゼン) ヨシプ・シュタロ(アヤックス) マリン・ポングラチッチ(レッチェ) ヨシュコ・グバルディオル(マンチェスター・シティ) MF マルセロ・ブロゾビッチ(アル・ナスル) ルカ・モドリッチ(レアル・マドリード) マテオ・コバチッチ(マンチェスター・シティ) FW ロブロ・マイェル(ヴォルフスブルク) アンテ・ブディミル(オサスナ) アンドレイ・クラマリッチ(ホッフェンハイム) 交代出場・退場 56分 アンテ・ブディミル→イバン・ペリシッチ(ハイドゥク・スプリト) 65分 ルカ・モドリッチ→マリオ・パシャリッチ(アタランタ) 65分 マテオ・コバチッチ→ルカ・スチッチ(ザルツブルク) 72分 アンドレイ・クラマリッチ→ブルーノ・ペトコビッチ (ディナモ・ザグレブ)
構成/ザ・ワールド編集部