【バスケ】“下剋上ストーリー”は終わらない 広島ドラゴンフライズ、堅守と3Pで崖っぷちから1勝1敗のタイに戻す
スタートから“3BIG” スイッチDFが効果発揮
第1戦はエバンスとメイヨの2BIGで入り、琉球に先手を取られたが、第2戦はエバンス、河田、ブラックシアー・ジュニアの3BIGでスタート。前日はファウルトラブルに陥った河田のプレータイムをコントロールしながら、要所で3BIGを使って駆け引きを制した。 カイル・ミリングHCは先発の顔ぶれについて、第1戦の後半にビッグラインナップが琉球に効いていたことを参考に決めたという。「今日は本当にいい出だしをしないといけないと思っていました」という思惑は的中し、スイッチディフェンスで琉球に簡単にインサイドへ進入させず、タフな3Pを多く打たせて第1Qから21ー14と前に出た。 第2Qからは岸本隆一らにドリブルでペイントエリアに入られ、ディフェンスを崩されて逆転されたが、後半は再び堅守が復活した。ミリングHCは「ディフェンスは常に改善しなければいけない」とした上で、チームの身上を語った。 「ピック&ロールのディフェンスも今日はしっかりやって、さらに良くしなければいけない。ビッグラインナップの時のスイッチディフェンスももっと良くしていける部分はあると思います。僕ら全体の目標は、ディフェンスのミスをどれだけ少なくできるかということです」 琉球の3BIGに対してインサイド陣が体を張る中、他の選手も積極的にゴール下に飛び込んだ。「琉球はベストなリバウンドチームで第1戦はかなりやられてしまいましたが、ガード陣がアグレッシブにリバウンドを取ってくれました。特に(アイザイア)マーフィーのリバウンドは素晴らしかったです。それを第3戦はしっかりやらなければいけないと思います」と続けた。
インサイド崩しが奏功 3P成功率61.6%
オフェンスでは、序盤から積極的にドライブを仕掛けていたエバンスが「チリジがいる時はスペーシングが大事になってくると思います。相手がスイッチしてくる中、アグレッシブにクーリーやカークにアタックすることを心掛け、出だしから意識してしてやりました」と言うように、第1戦に比べて全体としてペイントアタックの回数が格段に増えた。 結果、琉球のディフェンスが収縮し、キックアウトからフリーの3Pを打つ場面が増加。3P成功率は驚異の61.1%に達した。本数にして18本中11本。観ている側からすると「打てば入る」というような印象を持つ数字だ。前日は琉球に33本中15本の3Pを決められて敗因の一つとなったが、それを上回る成功率でやり返した。 中でも5本中4本の3Pを沈めた山崎は圧巻だった。「CSに入ってから本当に調子が良くて、もう入る自信しかない。琉球のマークはきついですけど、第3戦ももっと打っていきたいです」と気持ちがいい程の自信に満ちあふれている。キャッチ&シュートで打つことが多く、チームメートへの信頼も厚い。 「チームのオフェンスシステムの中で、自分の打てる形ではないプレーコールもあると思うんですけど、そういった中で無理に動いてもうまくはいかない。ただそういう流れの時だからこそ、ちょっとした隙が空くのを待っています。ビッグマン3人はパスが上手い選手が揃っているので、そこは本当によく見てくれています」