有休が「1ヶ月」残っていますが、すべて消化して「ボーナス全額」をもらって退職したいです。退職するタイミングはいつがベストでしょうか?
就業規則にボーナスの役割がどのように定められているか確認が必要
ボーナスは基本的に査定期間が設けられています。査定期間の定めは会社によってさまざまです。ボーナスの性質も「過去の貢献に対する支払い」と「将来の期待を含めた支払い」どちらの性質をもっているかは企業の定める就業規則によって異なります。 「過去の貢献に対する支払い」をベースにしたボーナス支給を就業規則に定めている場合は、退職までに働いた分の貢献を評価してくれることが多いため、トラブルは少ないでしょう。逆に、「将来の期待を含めた支払い」をベースにしたボーナス支給を就業規則に定めている場合は、注意が必要です。 実際に過去には、退職予定者に対して、他の正社員とは別の計算方法でボーナスを支給することを就業規則に定めており、退職者のボーナスを82%減額することについて争った判例が存在します。 結果としては、退職予定者とその他の社員で賞与額に差を設けること自体は不合理ではないが、限度は2割が妥当という判決が下されました。就業規則にボーナスの役割がどのように記載されているかは退職前に確認しておきましょう。
就業規則を確認したうえで円満退職に向けて逆算した退職計画を
ボーナス支給と退職日の最適解は、勤めている企業の定めにより異なります。 そのため、まずボーナス支給日と査定期間、性質を調べ、ボーナス支給日に関する要件を就業規則で確認する、有給休暇の残日数を確認して逆算した退職日を計画する、上司に退職の意思を伝えるといった順番で動くことで、ボーナスをもらいつつ有給休暇も消化して円満な退職をすることができるでしょう。 出典 総務省統計局労働力人口統計室 直近の転職者及び転職等希望者の動向について 公益団法人全国労働基準関係団体連合会 労働基準判例 ベネッセコーポレーション事件 執筆者:FINANCIAL FIELD編集部 ファイナンシャルプランナー
ファイナンシャルフィールド編集部