運動なしで腹に憧れの“シックスパック”を作る脂肪吸引の整形が、男性の間で人気沸騰「ステイタスシンボル」
お腹周りが気になるという男性は多いが、海外では、筋トレなどの運動なしで割れた腹筋を手に入れる、シックスパック整形の人気が上昇しているという。SNSの影響などで、男性の整形への抵抗感が薄れていることもあり、肉体改造の新たな選択肢として注目されている。 【写真・動画】整形によって運動なしで割れた腹筋を手に入れた男たち
腹筋ゲット! 手術で理想に近づく男性たち
アメリカでは、太り過ぎまではいかないものの、少しお腹の出たぽっちゃりボディは「ダッド・ボッド(お父さん体型)」と呼ばれている。「小太りのほうが、安心感があってステキ」という女子たちに一時期もてはやされたが、実際のところ、「お父さんボディを卒業し、腹筋バキバキの男らしい体を手に入れたい!」という願望を持つ男性も多いようだ。 フォックス・ニュースによれば、運動だけでは頑固な腹の脂肪を取り除けない男性たちに人気なのが、高精細脂肪吸引(Hi -definition Liposuction)という手術だという。腹筋全体に彫りの深いラインを作ることで、よりアスレチックで引き締まった体格に見せることができる。従来の脂肪吸引では実現できなかった腹割れボディを手に入れることができるため、この技術で手術をしてほしいと、病院を訪れる男性が増加している。
社会的ハードルが低下 自然美じゃなくても結構!
シックスパック整形の人気には、2つの理由があるとフォックス・ニュースは説明する。まず、男性が整形手術を受けることが、社会的に受け入れられ始めたことがある。2022年の米国形成外科学会の報告書によれば、2019年以降、男性の美容整形手術総数は207%増加。仕事上での活力を維持するために、男性たちがより若々しい外見を求めているのかもしれないとされている。 さらに、ソーシャルメディアのインフルエンサーや男性有名人が、男の美容整形についてオープンな対話を生み出しており、整形をより受け入れやすくしているのではないかと報告書は指摘している。 2つ目の理由は、多くの男性が、従来のダイエットや運動療法で挫折していることだという。ワシントン・ポスト紙によれば、アメリカよりも男性の整形がごく一般的になっているブラジルでは、男性の半数近くは太り過ぎであり、5人に1人が肥満だとされている。運動や減量でボディシェイプをする人はたくさんいるが、皆が理想の体を得られるわけではない。そのため、お金があれば手術で自尊心を取り戻すべきという考えが浸透しており、裕福な人々の間では、人工美の腹筋がステータスシンボルにさえなっているという。
維持には努力も…手術のリスクも理解を
もっとも、医師たちは手術を受ける前に知っておくべきことがあるとフォックス・ニュースに述べる。まず、特定のモデルやインフルエンサーのようになるのではなく、現実的な期待を持つべきだと述べる。期待値を少し下げ、完璧ではないが洗練された体に見せることを目指すべきだそうだ。さらに、手術後大幅に体重の増減があると、再手術や調整が必要になることもあり、シックスパックを維持するためには、努力も必要だとしている。 手術は一般的には安全だが、リスクもある。皮膚が壊死する可能性や、血栓や腸穿孔などの合併症が起こる場合があり、資格のある認定医のもとで手術をすべきということだ。
文:山川真智子