今村聖奈 つらいリハビリ乗り越え調教騎乗再開「結果で恩返しするしかない」 同期の頑張りが刺激に
悲しみ、喜び、そして感謝。さまざまな思いを胸に、ひと回り成長した姿でステッキを振るう。右肩の手術後、戦列を離れていた今村聖奈騎手(20)=栗東・寺島=が11日、栗東トレセンで調教騎乗を再開した。自厩舎の4頭にまたがり「違和感はなかったですし、痛みもなかったです」と久々の感触に喜びをかみしめた。 6月26日に函館競馬場での調教中に落馬して右肩を脱臼。7月3日に手術を終えたが、当初は激痛により右手を上げられず、寝返りを打つことさえままならなかった。2カ月以上に及ぶリハビリ生活。馬上から離れたことで競馬と自分自身を見つめ直す期間になった。「体のバランスや私自身のウイークポイントを確認できました。上半身が動かせない分、下半身のトレーニングは重点的に取り組んできました」と手応えを感じ取る。 デビュー3年目となるこの夏は、同期の活躍が目立った。北海道シリーズで大活躍して全国リーディング11位につける佐々木を筆頭に、西塚も既に自己最多の30勝を挙げている。「リハビリ期間中は同期の頑張りが刺激になりました。たくさんの人にサポートしていただいて予定よりも早く復帰できましたし、あとは本当に結果で恩返しするしかないです」。早ければ来週に復帰予定。ターフで再び輝きを放つ。(デイリースポーツ・島田敬将)