故・エリザベス女王が世界中を驚かせた、最も記憶に残る「サプライズ」 BEST3
9月8日は、故エリザベス二世の命日です。もう2年の月日、とも思えば、まだたった2年、とも感じ、未だ偉大なる英国女王の逝去が信じられない思いです。 【写真】エリザベス女王との「お別れのとき」 なにせ歴代史上初の記録づくし。在位期間は70年と最長、94歳という年齢も君主としては過去最高齢。また意外に知られていないのでは?と思いますがフィリップ殿下との結婚生活も、史上最長の73年と、要は人生すべてが新記録といっても過言ではないほどのエリザベス女王。25歳で即位をし、とてつもない重責を担いつつも、逝去2日前までご公務に従事るほどにお元気で長生きをされ、常に人々に寄り添い、そして国民から絶大に愛され続けた女王の人気の理由のひとつとして、サービス精神やサプライズ好きといった点があるのではないかと思っています。 王族ご一家の家族内だけではなく、折にふれ国民や世界中の人たちをも驚かせては、楽しませていただいた女王のお姿を振り返ります。
第3位! 笑いではなく感動で沸いたサプライズ
1961年11月にガーナを自身の希望もあって公式訪問をされたエリザベス女王。というのも、ガーナは1957年に独立し、1960年に共和国となりましたが、女王が即位以降”家族”とみなしてこられたコモンウェルス(英連邦)に属する一国です。しかし当時国内の政情が不安定な上に、米国率いる自由主義とソ連率いる社会主義のあいだで冷戦状態。自由主義派だった英国の長エリザベス女王は、ガーナが英連邦から離脱することを危惧され、今一度絆を深めるべく、現地を訪問されました。 当時の(初代ガーナ)ンクルマ大統領の出迎えを受け、公式晩餐会の開催や、国民からも暖かく迎えられた女王ではありましたが、一方で要人、ガーナを独立に導いたンクルマ大統領の、英国に対するわだかまり(植民地という過去)が消えないことを感じた女王が、なんと突然、大統領にダンスをお誘いする行動に! ダンスとともに、ガーナの独立を尊重していること、その上で同じ立場で話し合える関係を築きたいこと。それが英連邦という”家族”であることを強調されたのです。 現に、この時の大統領の顔には満面の笑みが。結果、この時恐らく側近たちも驚いたであろう女王の行動により、大統領は英連邦に留まることを決定。そして言うまでもなく世界中のメディアが、このダンスシーンとともに女王の外交力を大絶賛したのです。 むしろ計算では不可能と思しき、このサプライズ行動も、類い稀な人間力のエリザベス女王だからこそ、だと思うのであります。