染弥が名跡「林家菊丸」襲名披露公演、なんばグランド花月で27日/大阪
四代目林家染丸の六番弟子である林家染弥が27日、なんばグランド花月で『染弥改メ「三代目林家菊丸」』襲名披露公演を行う。これをもっていよいよ上方林家の由緒ある名跡、林家菊丸を襲名する運びとなる。
一門の総意による約115年ぶりの復活だけに、9日には、すでに「大阪天満宮」(大阪市北区)で襲名披露公演の成功祈願を済ませた。 師匠の林家染丸や兄弟子の染二ら一門とともに、宮司から祈祷を受けた染弥は「感謝する気持ちがいっぱいです。何が何でも襲名披露を成功させて、平成の時代に三代目菊丸の爪跡を残せるようにしっかり務めたい」と、襲名を間近に控えて神妙な様子だった。 染丸師匠が「こうして襲名できるのは本人の徳なんです。徳がないと継げない…」と、急に感極まって涙をこぼす一幕も。 関係先への襲名挨拶に忙しいようで、先月には、東京の林家本家の故先代林家三平(=海老名家)宅を訪問。おかみさんから「東西で林家を盛り上げましょう」と激励されたという。 なお、なんばグランド花月で行われる披露公演初日には、笑福亭仁鶴や桂文枝、月亭八方らもかけつける。染弥改め菊丸の演目は「師匠に厳しく丁寧に稽古していただいたネタです」とか。大阪公演を皮切りに東京、名古屋、京都、兵庫、福岡、出身地の三重など、全国を回る予定になっている。 (文責/フリーライター・北代靖典)