【ベトナム】台風被災者に金融財政支援、金利減免など
先週末にベトナム北部に上陸した台風11号(国際名:ヤギ)による被害が広がっていることを受けて、政府が矢継ぎ早に支援策を打ち出している。被害が深刻な5省の被災者支援に2024年度の予備費から1,000億ドン(約404万米ドル、5億8,000万円)を拠出するとともに、被災した企業に対する銀行融資の金利減免、保険金の早期支払いなどを図る。VNエクスプレスなどが報じた。 首相府は9日付でタイビン省に 300億ドン、ナムディン省とハイズオン省、イエンバイ省に各200億ドン、フンイエン省に100億ドンの財政支援を決めた。特に被害が大きかったクアンニン省とハイフォン市については地元からの報告に基づいて別途支援する。 ベトナム国家銀行(中央銀行)は同日、台風が通過した北部省市の個人や企業向け融資について、金利の減免や返済期限の繰り延べ、追加融資などを検討するよう金融機関に指示した。 ■保険金の迅速支払い指示 財務省保険管理監督局は、各地が台風で受けた被害額と保険金の支払い状況を12日までに報告するよう至急指示した。 損害保険大手ペトロベトナム保険総公社(PVI保険)は9日朝時点で、保険金の支払いとなる物的損害などを210件確認しており、3,200億ドンを支払う予定だ。210件には自動車保険などの支払い対象は含まれておらず、保険金額は今後増えると見られる。 香港系生命保険大手のAIAベトナムは9日午後時点で、被保険者5人の死亡を確認し、総額65億ドンを支払う予定だ。