反捕鯨団体の創設者を拘束 妨害関連で日本引き渡しも
【ロンドン共同】デンマーク自治領グリーンランドの警察は21日、反捕鯨団体「シー・シェパード」の創設者ポール・ワトソン容疑者(73)を拘束した。ワトソン容疑者は日本の調査捕鯨を妨害したとして、日本の要請を受け国際刑事警察機構(ICPO)が国際手配していた。日本に身柄が引き渡される可能性がある。 【写真】新型捕鯨母船が初捕獲したニタリクジラ
東京海上保安部は2010年、シー・シェパードのメンバーが調査捕鯨船団に酪酸入りの瓶を投げ、船員にけがをさせた事件の共犯として、傷害と威力業務妨害の疑いでワトソン容疑者の逮捕状を取得した。 ワトソン容疑者が設立した別の反捕鯨団体によると、ワトソン容疑者は日本の捕鯨母船「関鯨丸」の操業を妨害するためグリーンランド中心都市ヌークへ船の給油などで立ち寄り、拘束された。団体は声明で「政治的な目的」で行われたとしてデンマーク政府に釈放を要請した。警察によるとワトソン容疑者はカナダと米国の二重国籍。 シー・シェパードは05年から日本の調査捕鯨船を妨害。捕鯨船に乗り込んだり、監視船に衝突したり、過激な行為を繰り返した。