悲しき記憶…ポルトガル代表、背番号10の系譜(3)不思議な選手…?「主演級の活躍」を期待されず
ポルトガル代表の主役といえば、背番号7だろう。ルイス・フィーゴやクリスティアーノ・ロナウドの顔が真っ先に浮かぶエースナンバーだ。では、他国で主演クラスのスターたちが着けてきた背番号10は、ポルトガル代表においてどんな価値を持つものだろうか。直近のワールドカップ5大会で「10」を背負った選手たちの活躍を振り返る。※所属チームは大会当時
南アフリカワールドカップ(2010)
背番号10:ダニー(ゼニト・サンクトペテルブルク) 生年月日:1983年8月7日(当時26歳) 個人成績:3試合出場/0得点0アシスト 戦績:ベスト16 ポルトガル国内ではなかなか芽が出ず、ロシアに渡って評価を高めた不思議な選手だった。テクニカルなドリブルを武器にサイドを切り裂くウィンガー気質の強いMFで、EURO2008後にポルトガル代表デビュー。2010年南アフリカ大会は自身初のワールドカップだった。 グループリーグ初戦から先発起用されたが、第2戦の北朝鮮代表戦はベンチに座ったまま7-0の大勝を見届けた。結果的に決勝トーナメント1回戦でスペイン代表に敗れるまで3試合に出場したものの、ゴールやアシストはなし。 当時もポルトガル代表の絶対的な柱はクリスティアーノ・ロナウドであり、背番号10を着けていようと決して主演級の役割が期待されていたわけではなかった。南アフリカワールドカップ後は怪我などにも苦しめられて代表での国際大会出場はなかったものの、ゼニト・サンクトペテルブルクでは長きに渡って主力として活躍。 キャリアの最後は地元マデイラ島の古巣マリティモに戻ってプレーし、2019年1月に現役引退を決断している。
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