老後に向けて生活費のダウンサイジングを始める!70~80歳代の生活費はいくらなの?今から取り組む備え3選
「老後2000万円問題」が騒がれている現代では、安泰な老後生活を送るためとして、老後のための貯蓄準備が重要視されています。 【グラフ】老後は毎月4万円の赤字?65歳以上夫婦世帯の平均的な家計収支を見る 老後を意識し始める年代に差し掛かってきた方は、「そろそろ生活費のダウンサイジングを…」と考えているかもしれません。 とはいえ、老後に必要な貯蓄額は世帯によって異なり、一概に全ての世帯で2000万円の備えが必要というわけではありません。 老後の貯蓄額の目標設定を決める時に重要になるのが「老後の生活費」と「老後の収入」です。 仮に、老後の生活費を年金収入等でまかなうことができれば、少ない貯蓄額でも生活することができます。 では、老後の家計収支はどのようになっているのでしょうか。 本記事では、70歳代と80歳代「二人以上世帯」の生活費や、65歳以上の夫婦世帯の平均的な家計収支について詳しく紹介していきます。 シニア世代のリアルな貯蓄事情や、今から取り組む「3つの老後の備え」についても紹介しているのであわせて参考にしてください。 ※編集部注:外部配信先ではハイパーリンクや図表などの画像を全部閲覧できない場合があります。その際はLIMO内でご確認ください。
70歳代と80歳代「二人以上世帯」の生活費はいくら?
まずは、70歳代と80歳代の生活費を確認していきましょう。 総務省統計局の「家計調査」による、70歳代と80歳代「二人以上世帯」の平均消費支出は下記のとおりです。 ・70~74歳:27万2657円 ・75~79歳:24万5107円 ・80~84歳:22万4648円 ・85歳~:22万8685円 年齢階級別に生活費をみると、年齢が上がるにつれて、徐々に支出が減少傾向となっていることがわかります。 では、夫婦世帯の場合、老後の生活費はいくら赤字になるのでしょうか。 次章にて、65歳以上夫婦世帯の平均的な家計収支を見ていきましょう。
老後の生活費は毎月いくら赤字になる?
総務省の「家計調査報告 家計収支編 2023年(令和5年)平均結果の概要」によると、65歳以上の夫婦のみの無職世帯の家計収支は、下記のとおりです。 ・実収入(税金・社会保険料が天引きされる前の収入):24万4580円 ・可処分所得(生活費として使える手取り収入):21万3042円 ・消費支出:25万959円 ・不足分:3万7916円 年金収入をメインとした平均的な手取り収入が「21万3042円」に対して、平均消費支出は「25万959円」となっており、毎月約4万円の赤字が発生していることがわかります。 仮に、65歳から年金生活をスタートさせ、90歳までの25年間老後生活を送る場合、生活費だけで1200万円もの赤字となります。 さらに老後生活では、医療費や介護費用、家の修繕費用、葬式費用といった突発的な支出も起こり得ます。 上記をふまえ、安泰な老後生活を送るためには、今のうちからある程度の老後資金の準備が必要になるとうかがえます。 では、老後生活をスタートさせている年代である70歳代の貯蓄事情はどのようになっているのでしょうか。 次章にて、70歳代の平均貯蓄額と貯蓄割合を見ていきましょう。