アパートの更新で「家賃の1万5000円値上げ」を大家さんから告げられました…受け入れるべきですか?
賃貸アパートに住んでいると、更新などのタイミングで大家から「家賃の値上げ」を通知されることがあります。 家賃が高くなるとこれまでと同じように暮らすことが難しくなる場合もあるため、本当に黙って受け入れなければならないのか悩まれる方も多いでしょう。 本記事では、アパートの家賃が上がる理由とともに、値上げを言い渡された際に拒否することは可能なのかを詳しくご紹介します。 ▼アパートの1階と2階で「家賃」はどれだけ変わる? 1階暮らしのメリット・デメリットも紹介
家賃の値上げが起こる理由は?
家賃の値上げを通知されると「今まで通りの家賃ではなぜ暮らせなくなるのか?」と疑問に思われる方も多いでしょう。アパートなどの賃貸住宅における家賃の値上げは「借地借家法」で定められた条件に当てはまる場合、大家の判断で行うことが可能であると考えられます。 借地借家法第三十二条には「建物の借賃が、土地若しくは建物に対する租税その他の負担の増減により、土地若しくは建物の価格の上昇若しくは低下その他の経済事情の変動により、又は近傍同種の建物の借賃に比較して不相当となったときは、契約の条件にかかわらず、当事者は、将来に向かって建物の借賃の額の増減を請求することができる」と定められています。 「土地若しくは建物に対する租税」とは固定資産税のことで、3年に一度のペースで行われる評価の見直しによって税額が上がった場合、大家の負担を減らすために家賃の値上げが行われることがあるでしょう。 また、物価上昇など日本の経済事情が変わった場合にも、家賃の値上げを検討されることがあります。さらに、アパート周辺地域の開発が進むなど、土地や建物の価値が高まって周辺の家賃相場が上がった場合に、家賃を値上げするケースもあるようです。
家賃の値上げには従わなければならないのか?
家賃の値上げは法律で認められていることではありますが、今回の事例のように「今までより1万5000円上がる」ケースでは「生活に支障が出てしまう」という人も多いかもしれません。 家賃の値上げを言い渡された際に黙って受け入れることが難しい場合は、大家としっかり話し合いをすることが大切です。お互いの合意がない状態では家賃の値上げは成立しないようなので、納得がいかない場合には値上げを了承する書類にはサインしないことをおすすめします。 話し合いで合意が得られない場合は調停を申し立てる必要があり、調停でもまとまらなければ裁判で家賃を決定することになるでしょう。