<高校サッカー速報>古豪・東福岡が5-0圧勝で17年ぶり頂点!
後半3分、絶好のポジションで得たFKからキャプテンの中村がゴールの左へ直接シュートを曲げて、貴重な2点目を決めた。壁に立った3人の選手が、中村が蹴る瞬間に、同時に大またで3歩下がって、キーパーの目を欺くというトリックプレー。練習を積んでいた計算通りのセットプレーだという。 2点を追う国学院久我山も狭いスペースにボールを通しながら反撃。後半19分には、ペナルティエリア手前からセカンドボールを拾い、波状のシュート攻撃を仕掛けたが、東福岡のここまで5試合でわずか1失点という強固なディフェンスをこじあけることができない。 「守るな!」 森重監督のゲキに応えるように東福岡は、さらに後半22分に、カウンターから飛び出した餅山が、前に出てきたキーパーの裏をかくようなループシュートを無人となったゴールへ押し込んで3点目。25分には、今度は右サイドからのクロスに藤川が反応して4-0。大量リードで勝利を決定的なものにした。東福岡の勢いは、最後まで止まらず、35分には中村が5点目のゴール。サイド攻撃を起点とする東福岡の超攻撃サッカーを象徴するようなエンディングとなった。 試合後、場内インタビューで森重監督は「ほんとうにうれしいです」と、淡々と振り返った。 「久我山はいいサッカーをしていた。試合ごとに強くなっているというのを感じていた。それ以上にうちの選手ががんばってくれた。チームの立ち上げ当初は、大丈夫か?というくらいに不安材料がいっぱいあったが、ここまで来たんだなあ、選手がすごいなあと感じています」 2ゴールを決めたキャプテンの中村も、「最弱」と呼ばれた新チーム結成当事を振り返り「悔しくて、その評価を覆すために頑張ってきた。この優勝は自信につながった。インターハイとの2冠? した実感はない。これから湧いてくると思うので、喜びを噛みしめたい」と笑顔で語った。 また先制ゴールの三宅も、自らの背番号「11」にかけて「今日は、11日なので、自分の日だと思って絶対に決めたいと思った」と、優勝の感激を味わっていた。