スターバックス、中国事業の持ち分売却を含む選択肢検討-関係者
(ブルームバーグ): 米スターバックスは中国事業を巡り、持ち分の売却を含む選択肢を検討している。事情に詳しい複数の関係者が明らかにした。
同社は中国事業を拡大する方法について、現地パートナーを取り込む可能性を含めアドバイザーと協議している。関係者が非公開情報を理由に匿名を条件に語った。また中国のプライベートエクイティー(PE、未公開株)投資会社など潜在投資家の関心も非公式に探っているという。
関係者によると、売却は中国の複合企業など業界での実績を持つ地元企業の関心も引く可能性がある。現在も複数の選択肢を評価中で、進めるかどうかは決定していないという。
スターバックスを巡っては、中国事業見直しについてアクティビスト(物言う投資家)のヘッジファンド運営会社、エリオット・インベストメント・マネジメントからの圧力に直面しているとブルームバーグ・ニュースが報じている。
過去には米マクドナルドや米ヤム・ブランズが中国事業を切り離し、PE会社への株式売却を通じて成長拡大とローカライズを図ってきた。
スターバックスにとり中国は世界で2番目に大きな市場で、同社は前年度に同国内の店舗数を12%増やし、約30億ドルの純収入を上げた。ただ瑞幸咖啡(ラッキンコーヒー)など地元の新興企業に地位を脅かされつつある。
10月には、新たに最高経営責任者(CEO)に就いたブライアン・ニコル氏がアナリストに対し同社の中国事業について理解を深めようとしていると述べ、競争は「熾烈(しれつ)」でマクロ環境も「厳しい」と語った。
同氏はその際、スターバックスは中国市場での拡大の仕方を模索する必要があり、長期で有効な戦略的パートナーシップの可能性を模索し続けていると詳細を明かさずに述べていた。
スターバックスは9月末時点で中国に7596店舗を展開。これは世界全体の約19%に当たる。中国での既存店売上高は前四半期に14%減少した。
原題:Starbucks Is Said to Consider Selling Stake in Chinese Business(抜粋)